大人気の「マッチョ柴犬」って何者!?
今、Twitterを騒がせている柴犬の写真をご存じだろうか。
まずはとにかくその写真をご覧頂きたい。
「ブォン」のコメントとともに投稿されたのは、こちらに背中を向ける形でぐるりと一回転する柴犬の写真。
しっぽを追いかけていたのか、躍動感あふれるかわいい写真なのだが……投稿されるやいなや、
「ムキムキの犬が右フックしてる」
「ブン殴る柴犬!」
「クリーンヒットだあああああ!!」
と大騒ぎに。
5万件近いリツイートで拡散され、14万件超の「いいね」がつくなど、大人気となっているのだ。(4月22日現在)
「いや、かわいい柴犬にしか見えないけど!?」という人も、TwitterユーザーのArase(@amz_ars)さんが「右フックってこういうことか」とアップした図解イラストを見れば、その意味がわかるに違いない。
一度そう見えてしまうと、胴体部分は盛り上がった肩から腕の筋肉、丸まった尻尾の先は握りしめた拳に、さらに「ブォン」というコメントも、もはや豪腕が繰り出すパンチの音にしか聞こえない。
編集部では以前、柴犬の子犬たちがペチペチと“高速パンチ”を繰り出す動画(「息ぴったりの「高速の柴パンチ」を繰り出す! 柴犬たちの可愛さに釘づけ」)をご紹介したが、このパンチはその比ではないパワーを感じる。
実はこの写真への反響はこれだけにとどまらず、“柴犬マッチョ祭り”となるネットならではの展開を見せるのだが……まずは、投稿者にお話を伺った。
実は「甘えん坊な女の子です」
――このワンちゃんはどんな子?
家族の人間には甘えん坊で遊んで遊んで〜と自分からおもちゃを咥えて持ってきます。誰も相手にしてあげないと拗ねて別の部屋に行ってしまう小さな子供のような性格です。知らない人が家に来ると尻尾を下げて震えてしまう怖がりでもあります。
――投稿した時には「“マッチョ犬”に見える!」と気付いていなかった?
以前に一度同じ画像をアップし、その時も一人の方から「パンチしているように見える」と言われ、そこで初めてそう見えることに気付きました。
今回たまたま何となく右フックに見える事をふまえて「ブォン」の3文字だけでツイートしたところ大反響だったので驚愕しております。
写真のモデルとなったワンちゃんは、投稿者の実家で飼っているという、6歳の女の子。
半年ほど前に撮られた写真とのことだが、以前も一度投稿したことがあり、その際に「パンチしているように見える」と言われていたという。
しかし、その時は1人からしかそのような指摘がなかったということで、同じ写真でもバズったりバズらなかったり、投稿者も今回の反響に驚いていた。
フィギュアにCG…派生作品が続々
そして、一大“マッチョ柴犬”ブームはここから。
かわいい顔に不釣り合いな超マッチョの体にビビッと来てしまったTwitterユーザーたちから、イラストや映画風CG、さらにはフルカラーの3Dフィギュアなどが次々投稿されたのだ。
こちらは、めーちっさい(@meetissai)さんが「破壊神シヴァ犬感」とのコメントとともに投稿した、3Dフィギュア。
写真では見えていない背中も筋骨隆々に仕上げられており、もはやこれが正解なのでは…と思わせる迫力がある。
投稿者が「SF映画のような迫力で笑いました」と話すのは、しょー(@show_windows10)さんが投稿した映画風CG。
なぜか巨大化したワンちゃんが高層ビルをなぎ倒す痛快な画に「祝映画化」の声も挙がるなど、笑いを誘っていた。
さらに、“公認グッズ”となる「プリントTシャツ」や「スマホケース」も登場するなど、盛り上がり続けるブーム。
この現象に、投稿者は「大反響があり、多くの方がイラストやフィギュアを作成してくれてとても楽しく、面白く拝見しております。嬉しい気持ちが多いですが、物凄い拡散力にSNSの怖さも感じております」とコメントしてくれた。
ちなみに、「右フック」に代わる攻撃を受けることは……と聞いてみたところ、「(家族の人が)昼寝をしている所を、遊んでほしくて前足で顔をちょんちょんしてくる事があり、爪が顔に当たるので痛いことがあります」とのほっこり回答が返ってきた。
派生作品を続々生んだ、ワンちゃんの何気ない行動。
次々にブームの連鎖反応が巻き起こる、インターネットの面白さも垣間見ることができた。