「ターゲットは女性客」マクドナルドの新戦略

マクドナルドが4月17日から販売を始めた日本初上陸の新ハンバーガー。
 その名も「ビッグマックジュニア」(単品290円)!

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ビッグなのに、ジュニアなハンバーガーとは一体どんな商品なのか?

街で商品のイメージを聞いてみると、「ジュニアだから子供向け?」「ビッグマックなのにジュニアって矛盾してませんか?どういうことですか?ハンバーガーでいいじゃないですか」といった声が聞かれた。

購入して比べてみると、通常のビッグマックは3段のバンズが2枚のパティを挟み込んでいて、1個あたりの重量は217g、カロリーは525kcalだ。
一方、ビッグマックジュニアは、2段のバンズで重さ約1.3倍のパティ1枚をサンドしている。こちらは1個あたりの重量が159g、カロリーは412kcalだ。

しかし、特製ソースや具材は同じであるため、ビッグマックの味はそのまま。

さらに今回は、ジュニア用の1.3倍のパティを2枚使った「グランドビッグマック」(490円)と、より豪快に4枚使った「ギガビッグマック」(700円、数量限定)も2年ぶりに発売し、合わせて4サイズのビッグマックから選べるようになった。

海外で販売され好評だったというジュニアサイズは、なぜ日本にも投入されたのだろうか?
ビッグマックといえば、1971年にマクドナルド日本1号店が東京・銀座にオープンした当初からの看板商品だ。

しかし、街の女性たちからは、「一口で食べたら恥ずかしい」「あんな大きいの頬張るのに大変。上品に食べられない」といった意見があった。

マクドナルドは、この通常のビッグマックでは大きすぎるという女性などにも味を知ってもらい、顧客をビッグに広げたい考えから、日本での発売を決めたという。

日本マクドナルド広報部の長谷川崇さん:
「ビッグマックジュニア」を女性の方や小腹がすいた時におやつ、スナックのように楽しんでいただきたい。

さっそくビッグマックジュニアを食べている女性客に話を聞くと、「女性でも食べやすいし、私にはちょうどよかった。口をがばーっと開けなくても大丈夫」と好評だった。

マクドナルドの大きな新顔「ビッグマックジュニア」は、4月17日から5月中旬までの期間限定販売だ。

「新サイズ投入」がトレンドの外食産業 “小盛”が増える?

加藤綾子キャスター:
「あの味付けでミニサイズを」というニーズを実現する、サイズを選べるというのはいいですよね。

木村拓也キャスター:
3月には、牛丼チェーンの吉野家でも新しいメニューの「超特盛」と「小盛」が発売されました。経済評論家の平野和之さんは、「今後、このような新サイズの登場が外食産業の主流になるのではないか」と予想されています。

木村拓也キャスター:
実は、新しい商品を開発するのと新しいサイズの商品を発売するのとでは、同じ宣伝効果が見込まれるということなんです。
それに加え、新商品の場合は人件費や商品開発などのコストがかかりますが、新サイズの場合は、新商品に比べてコストは抑えられられます。

加藤綾子キャスター:
作り方などはもう分かってるわけですからね。これはいい考えですね、風間さん。

風間晋キャスター(フジテレビ報道局解説委員):
そうですね。全くの新商品だとヒットするかどうかというリスクもありますが、それを回避できるというのもあるし。
もう1つは、小さいサイズだとなんとなく物足りなく思ったりすることありそうな気がしませんか?そうすると、ほかにも買おうかなと。そういう波及効果なども考えられているとしたら、なかなか練られてるなと思います。

木村拓也キャスター:
また、第一生命経済研究所の永濱利廣さんは、「消費者の健康志向が年々強まっていて、高齢化も含めてこのような小さいサイズの需要が増えるのではないか」と指摘しています。

加藤綾子キャスター:
令和の時代は、私たちのニーズに応える「多サイズ化」というものが進んでいきそうですね。

(「Live News it!」4月17日放送分より)