SNSで商品宣伝すれば報酬が? 最高被害額800万円…“おいしすぎる話”に注意喚起

カテゴリ:国内

  • 「商品をSNSで宣伝すれば購入代金と報酬ゲット」詐欺の相談続々
  • 今年3月から急激に増加 最高額800万円の被害も…
  • 国民生活センター「高額商品の購入には細心の注意を」

商品代と報酬がもらえる? 一般人を使った“宣伝詐欺”が急増中

年々、巧妙化していく詐欺の手口。
最近では、「元号が変わると、今使っているキャッシュカードが使えなくなる」「元号が変わる前に受け取ってほしい還付金がある」などと嘘をつき、カード情報などを盗み取る“改元詐欺”が登場するなど、時代の移り変わりに便乗した詐欺も目立っている。

そんな中、国民生活センターが11日、「商品をSNSで宣伝すると報酬がもらえる」という詐欺が急増しているとして注意を呼びかけた。

その仕組みは、まず消費者が副業サイトや広告代行ビジネスなどの事業者が指定した商品やサービスを、通販サイトを通して購入。
その商品をSNSで宣伝することで、事業者から「商品の代金」「宣伝への報酬」を得られる、というものだ。

出典:独立行政法人国民生活センター

国民生活センターでは、実際にあったという被害事例を公式サイトに掲載。

20代男性の例では、「商品をSNSで宣伝すればクレジットカードのポイントが貯まる」という広告代行ビジネスの事業者から、指定された食品・日用品・化粧品など約150万円分をクレジットカードで購入。
これらの商品をSNSで宣伝したところ、商品の購入代金が全額入金され、カードに貯まったポイントの分だけ得をすることができたという。

事業者を信用した男性は、さらに約400万円分の商品を購入。しかしそれ以降の入金はなく、クレジットカード会社への支払いができなくなってしまったという。

「商品を紹介するだけで利益が得られる」という、なんとも“おいしい話”。
しかし、事例のように商品代や報酬の入金が途絶えたり、報酬を返金するように求められるというトラブルが急増しているのだ。

確かに、商品を購入しSNSにアップするだけという手軽さは、「仕事や家事の合間にやってみよう」と思ってしまう人がいるのも頷けるが…
さっそく、その詳細や対処法について、国民生活センター・相談情報部にお話を聞いた。

800万円超の被害も!

――このような詐欺は増えている?

去年4~5月あたりから月数件の相談がありましたが、今年3月頃から急増しています。
3月以降は100件ほど、2018年以降合計で150件程度の相談が寄せられています。


――被害額はどれくらい?

消費者が商品購入に使った最高額は約800万円となっています。
500万円を超える被害も10件程度報告されています。

国民生活センターによると、このような“SNS宣伝詐欺”は以前より数件の報告があったというが、増え始めたのはつい最近のこと。
主に男性は20~30代、女性は20~30代・40~60代からの被害報告が多く、仕事をしている人が“副業”的に始めてしまうケースがあるという。

男女比を見てみると大きな差はないとのことだが、その年齢を見てみると比較的若い世代からの報告が多い。
SNSに親しんでいる“若者”たちほど、情報サイトなどを見て回る中でこういった詐欺に出会いやすいのだろう。

この“SNS宣伝詐欺” がいわゆる“ステルスマーケティング”と違うのは、「一般人の情報発信力では、本当に宣伝効果があるかどうかわからない」ということだ。

もちろん、YouTubeやTwitter、インスタグラムなどで活動する“影響力の強い一般人”も続々登場しているが、そうでないごく普通の人が“ステマ”を行うことで、発生しているかわからない利益の分の報酬を得られる、という仕組みは不透明だ。

国民生活センターによると、この“SNS宣伝詐欺”は、消費者に報酬が支払われる仕組みや、事業者と通販サイトの関係性など、「よくわからない点が多い」トラブルとのこと。
一般人がSNSで商品宣伝をして報酬を得る」という正規のビジネスが実在するかどうかも不明ということで、手軽な“儲け話”はまず疑ってみるのが正しいのだろう。

報酬の返金を求められたら…

報酬の返金を求められた」という事例は、以下の通り。

副業サイトを見たという30代女性は、健康食品や化粧品など合計5,000円の商品を購入。
それらの商品を使用後、領収証とSNS へ投稿した画像を添付して副業サイトへ申請したところ、すぐに謝礼として商品購入代金を含む1万円が振り込まれたが、後日事業者から謝礼の一部を返金するように連絡があったという。

――後々、商品代や報酬の返金を求められたら応じなければならない?

消費者と事業者との間で結ばれた契約内容、契約状況などを考慮する必要があり、ケース・バイ・ケースです。
仕組みが不透明な契約なので、その問題点を事業者と協議していく形になるかと思います。
このようなトラブルがあった場合は、国民生活センターにご相談ください。


――では、そもそもこういった詐欺の被害に遭わないためには?

(1)“うまい話”を持ちかけられても、鵜呑みにしないようにしてください。


昔から「うまい話には裏がある」と言います。副業サイト等に掲載されていたり、友人等から紹介されたりしても、内容を慎重に判断してください。

(2)勧められるがままに高額の商品を購入しないでください。

クレジットカードで高額商品を購入した事例がありますが、商品の支払責任が消費者自身に発生してしまいます。勧められるがままに高額の商品を購入することはとても危険です。

手軽さを売りにした、不透明な“儲け話”。
このようなトラブルに遭遇した場合は、全国共通の消費者ホットライン「188(いやや!)」番を通じて、最寄りの市町村や都道府県の消費生活センターに相談してほしいとのことだ。