針金で作った「平成」を回すと新元号「令和」に変身! どうなってるの?作者に聞いた

カテゴリ:話題

  • 4月1日に発表された新元号「令和」を針金で表現した作品が話題
  • 角度を変えると「平成」の字に! 驚きの仕組みを作者に聞いた
  • 「設計図はなく、文字を見ながら頭で考えて作った」

4月1日午前11時40分すぎ、平成に代わる次の元号が「令和」に決定したことが発表された。
 
日本中が注目した歴史的瞬間から約1時間半後の午後1時6分、元号にちなんだ作品がツイッターに投稿された。そのユニークな発想と構造の複雑さに、多くのユーザーたちが驚嘆した作品がこちら!

“元号針金” 誕生



白い壁を背景に、「平成」という文字が黒く浮かび上がる動画。再生すると、「成」の1画目から伸びた棒をつまんでいる指が、ゆっくりと動き始める。

「平成」から「令和」になりかけている途中

すると、わずかに文字が崩れ、90°ほど角度を変えたところで、新元号「令和」の文字が現れたではないか!

そのまま時計回りに回転させていくと、今度は「令和」の字が「平成」になり、また「令和」になった。

狐につままれたような気持ちになる、なんとも不思議なこの作品。針金を器用に曲げて文字を模って、角度によって「平成」にも「令和」にも見えるように計算し、元号の移り変わりを表現しているのだ。お見事!

「祝!新元号『令和』 カッコいい!」というツイートとともに動画が投稿されると、まもなく訪れる新しい時代に期待を膨らまる人々によって“針金でできた元号”はたちまち拡散され、14万5000を超える“いいね”が集まった。(4月2日現在)

菅官房長官が額を掲げた写真を加工し、「令和」の部分を「いいね」に書き換えて称賛するユーザーもいたこの作品には、次のようなコメントが寄せられている。

・す、すごい…かっこいい!
・見ていて気持ちがいい。何度も見てしまう
・なんだ天才か
・ピタゴラスイッチの装置にありそう
・新しい年号へのワクワク感が持てた。ありがとう


平成と令和のコラボレーションを実現したこの作品は、どのようにして作られたのか?投稿者のつたもとだゐき(@tdaiki1216)さんに話を聞くことができた。


「発表後すぐに制作に入り、1時間半ほどで完成」

ーーなぜ2つの元号を組み合わせた針金作品を作ろうと思ったの?

新元号が発表されるので、自分の出来ることで祝いたいと思いました。
別の方向から見ると違うものに見えるというトリックアートの手法を針金で応用し、新しい時代の変化を作品にしました。
作品のタイトルは、「平成→令和」 です。


ーー発表後まもなく作品を投稿していますが、制作時間はどれくらい?

1時間半くらいです。
自宅で新元号発表の番組を観ながら弟と話していて、発表されてすぐに制作に入りました。

これがひとつの作品だなんて…!

ーーどうやって作ったの?

カラーワイヤーという針金を使っています。細い鉄線に色の付いた塩化ビニル皮膜がコーティングされているものです。
道具はペンチとニッパーです。作り方を説明するのは難しいのですが、両方からきれいに文字が見えるように微調整しながら、文字の形に針金をペンチで曲げていくという感じです。
1本の繋がった針金で作っていて、正確な長さはわかりませんが、平成と令和を表現するために30cmほどの針金を使用しています。


ーー特に力を入れたのはどんなところ?

どちらから見てもきれいな文字に見えるように、少しずつ微調整するのが難しい点であり、楽しいところです。


少し角度を変えるだけで、形がこんなに違う!

見る角度によって違う文字が現れる、針金トリックアート作品。

動画では確認できなかったものの、上下からは「昭和」など別の元号が見えるのでは?と考えた人もいるかもしれないが、「上や下からは何の文字も見えません」ということだ。

平成生まれの「つたもとだゐき」さんは、「令和」という新元号を聞いて、「『令』というキリッとした漢字が入っていて、カッコいい響きだな」という感想を持ったそうだ。ちなみに、手で持つ「平成→令和」が小刻みに震えているのは、針金が0.9mmと細く、手で回すとどうしても揺れてしまうからだという。
 
「つたもとだゐき」さんは、 現在、芸術大学の大学院生で、今回の「平成→令和」の他にも針金を自在に操る立体作品をツイッターに投稿している。針金を使った作品づくりの楽しさを聞いた。


圧巻の針金アート 「密度のある立体的な表現もできるのが魅力」

「自在 撞木鮫」銅線と真鍮線で作られていて、アゴと体は可動式だという

――いつから針金作品を作っているの?

 
針金を使って制作を始めたのは中学2年の時からです。
 

――これまで制作した中で思い入れのある作品は?
 
初期のものも合わせると100点近くあると思いますが、自信作は「自在 撞木鮫」です。


――針金で表現することの魅力とは?
 
針金という素材は、今回投稿した「令和」のような文字を描く作品から、私がメインでやっている密度のある立体的なものもまで、作り方によってあらゆる表現ができます。
この制作を続けていて飽きないところが魅力です。


「自在 撞木鮫」別の角度から見た様子

反響を受けて、「多くの方に見ていただけて素直に嬉しい気持ちです。私の作品をきっかけに針金の魅力にハマっていただけると、さらに嬉しいです」と喜ぶつたもとだゐきさん。

今後の目標については、「針金の魅力を伝えるために、さらに新しい技法や作品を展開し、研究し続けていきたい」と話してくれた。
 
「平成→令和」は複雑な構造をしているが、設計図などは準備せず、平成と令和の文字を見ながら頭で考えて作ったのだという。
針金の扱いに慣れていない人は簡単には真似できなさそうだが、「まずは針金に触れてみてほしいです。今回のような文字の作品だけでなく、自分なりのアイデアが思い浮かんでくるはずです」とアドバイスをくれた。

自分でも平成から令和へ元号の移り変わりを体感できる針金作品を作ってみたい!という人は、ぜひ参考にしてみてほしい。


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