全国的に暑い日が続く中、熱中症を予防するためには、エアコンの適切な使用が欠かせないと言われている。一方で政府は、夏としては7年ぶりに全国の家庭や企業に節電を要請している。

その節電の方法として、よく目にするのが、エアコンの「フィルター掃除」や「室外機周辺の片付け」だ。実際のところ、どれだけ節電の効果があるのだろうか?

こうした中、ダイキン工業がエアコンの節電効果の検証を行い、その結果を8月9日に公表した。

この検証は1つの住宅を使用し、天気や気温などの条件が近い、複数の日に実施したもの。そのため、厳密な同じ条件での比較ではない。「調査結果はあくまで、今回の条件に基づくものであり、住宅やエアコン、気候によって結果は変わる」としている。

今回の検証を行った場所(提供:ダイキン工業)
今回の検証を行った場所(提供:ダイキン工業)
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検証では「省エネ性が低い2006年製のエアコン」と「約3年分のホコリが溜まったフィルター」を使用。

省エネ性が低い2006年製のエアコンを使用した理由については「2010年以前に製造されたエアコンを所有する家庭は32.8%にのぼり、最近の機種よりも省エネ性が低いエアコンが多くの家庭で使われていることから、省エネ性が低い古いエアコンを使って検証している」としている。

約3年分のホコリが溜まったフィルターを使用した理由については「エアコンのフィルターを1年間掃除しないと消費電力量が約25%増加する場合があると試算されている。さらに長い期間、フィルター掃除をしていない方も一定数いると考えられるため、約3年分のホコリが溜まったフィルターを用いている」と説明している。