還付金詐欺の手口で、高齢男性から、キャッシュカード1枚をだまし取り、口座から現金50万円を引き出したとされる女が逮捕された。女は、結婚したばかりの”新婚”で「自由に使える金が欲しかった」と話している。

「闇バイト」で特殊詐欺グループに加担

武田絵理華容疑者(30)は、先月13日、仲間とともに、足立区の90代の男性に、区役所の職員などになりすまして、「還付金があるので、手続きをする必要がある」などとウソの電話をかけ、キャッシュカード1枚をだまし取り、そのカードを使って現金50万円を引き出した疑いが持たれている。容疑は詐欺と窃盗だ。

逮捕された武田絵理華容疑者(30)(16日 竹の塚署)
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武田容疑者は、インターネット上で、「闇バイト」の募集を見つけ、特殊詐欺グループに接触。指示役とのやり取りは、通信アプリ「テレグラム」が使われたという。テレグラムは、メッセージのやり取りが、一定時間で自動的に消える機能があるため、犯罪に悪用されるケースが多い。

この日の午前9時ごろ、詐欺グループの別のメンバーが、区役所の職員を装って、被害者の男性宅に電話をかけた。「還付金があるので、手続きをする必要があります」という内容だった。

女は”スーツ姿”で被害者宅へ

その後、すかさず、銀行関係者を騙ったメンバーから、「キャッシュカードが不調で、還付金が受け取れません。カードの交換が必要です」「女性の銀行員が受け取りに行きます」との電話が入った。

武田容疑者は、スーツ姿で、90代の男性宅を訪れたという。

午前10時ごろ、被害者の男性宅を訪れたのが、スーツ姿の武田容疑者だった。武田容疑者は、まず男性に「新しいものに交換するので、キャッシュカードを受け取ります」と告げたという。

その上で、「カードは1時間後に持ってきます」と言って、男性からキャッシュカード1枚を受け取ると、その場を後にしたとのこと。武田容疑者は、その後、男性宅の近くのコンビニに直行。そのまま、ATMで現金50万円を引き出したという。

事件を整理すると、男性宅に電話があったのは午前9時ごろ、武田容疑者が男性宅を訪問したのが午前10時ごろ、その直後に、現金50万円が引き出されている。何とも、手慣れた犯行としか言いようがない。

詐欺の報酬は”5万円”

いつまで経っても、誰もカードを持って来ないことを不審に思った男性が、最寄りの警視庁竹の塚警察署に届け出て、事件が発覚。竹の塚署が、還付金詐欺事件として、捜査に乗り出した。

ATMで現金50万円を引き出した武田容疑者。その中から、報酬として「5万円」を抜き取ると、残りの45万円は、駅のロッカーに入れたという。この現金45万円は、別のメンバーが回収する手はずになっていたようだ。

竹の塚署は、防犯カメラの捜査などから、武田容疑者を特定した

コンビニのATMだけではなく、駅にも無数の防犯カメラが設置されている。防犯カメラのリレー捜査などにより、捜査員が、茨城県・土浦市在住の武田容疑者にたどり着くまで、そう時間はかからなかった。武田容疑者は、事件からおよそ1カ月後の今月16日に逮捕された。

「派手好き」元キャバクラ店勤務の”新婚”主婦

カードを受け取る「受け子」と、現金を引き出す「出し子」を兼務していた武田容疑者。指示役との取り決めで、報酬は、だまし取った金の5~10%とされていたようだ。武田容疑者は、もともとキャバクラ店の従業員。しかも今年、結婚したばかりの”新婚”で、主婦だった。

「派手好き」だったとみられ、”何かと”金が必要だったのかもしれない。調べに対して武田容疑者は「詐欺と知りながらやりました」「自分で自由に使えるお金が欲しかった」と供述。竹の塚署は、他にも数件、余罪があるとみて捜査している。

調べに対して武田容疑者は「自由に使えるお金が欲しかった」と供述している
社会部
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天皇ご一家、秋篠宮ご一家、上皇ご夫妻など、皇族方の活動を伝える宮内庁担当記者。首都東京で起きた事件・事故・社会問題を、スピーディーに伝える警視庁クラブ。地裁、高裁、最高裁から、東京地検特捜部、日本弁護士会、司法、法曹界に関する問題、証券取引等監視委員会、公正取引委員会、東京国税局、国税庁などを幅広くフォローしている司法クラブ。厚生労働省クラブにおいては、医療、年金、児童虐待なども担当、新型コロナウイルス取材の最前線に立っています。国土交通省クラブにおいては、運輸行政、鉄道会社の動向、地価など国土に関するニュースも専門とする他、海上保安庁、訪日外国人対策にも目を開かせています。文部科学省クラブは、小中高大の教育の他に、各入試制度、大学入学共通テスト、子どもの体力から健康面だけではなく、文学一般、JAXAをはじめとした宇宙問題、理化学研究所などの化学分野、ノーベル賞、世界遺産も担当します。都庁クラブは、首都東京に関する事柄を担当。都知事選、都議選もフォローします。その他、神奈川県警、神奈川県庁、横浜市役所、埼玉県警、埼玉県庁、さいたま市役所、千葉県警、千葉県庁、千葉市役所、茨城県警、茨城県庁、栃木県警、栃木県庁、群馬県警、群馬県庁、山梨県警、山梨県庁、青森県警、青森県庁等を、各支局で取材対応しております。

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