非常に強い台風10号は、異例の強さで九州を直撃するおそれが出てきました。
台風は奄美大島近海でゆっくりとしている間に、台風は海面水温30度と温水プールのように温かい海から大量の水蒸気を補給して、ますます発達する見込みです。
この記事の画像(6枚)このため、強さが数十年に一度というクラスの台風が列島を襲う可能性が高まっています。
28日は家倒壊恐れの暴風予想
今回の台風は、動きが遅いため、その間に温かい海の上でみるみる発達します。
28日の最大瞬間風速は70メートルが予想され、これは家が倒壊する場合があるほどの暴風です。
このため、植木鉢や自転車など家の周りにある物は、是非片付けてください。
暴風域に入った地域では、物が勢い良く飛んでくる場合がありますので、外出は避けてください。
今回の台風は、台風の背中を押す風が弱く、このため動きが非常に遅いのも特徴です。進路予想が不確実なのもこの点に起因しています。
ただ、29日(木)まではどの予想もほぼ同じ進路を予想しており、2日先までの予想は確度が上がってきています。
つまり、29日(木)に九州の南西海上から九州に接近し、午後には上陸、その後は九州を縦断という展開は十分考えられます。
動き遅く大雨長引く
台風の動きが遅いということで、影響する時間が長く、大雨が長引きます。仮に雨が強く無かったとしても、長時間雨が降り続けると、土壌が水分を大量に含み地盤が緩みますので、土砂災害に注意です。
地元気象台が、土砂災害警戒情報を居住地域に発表した場合や、自治体が避難指示等を発表した場合に備えて、崖の近くにお住まいの方は、避難方法を確認しておいてください。
高齢者など避難に時間がかかる方は、早めの避難がお勧めですので、近くにサポートが必要な方が居ないかを今のうちに確認しましょう。
日本気象協会が予想した向こう72時間の雨量では、九州南部は広い範囲で600ミリ以上が予想され、1000ミリを超える所もある見込みです。
また、台風から遠く離れた地域でも、台風が引き込む暖かく湿った空気の影響で大雨のおそれがあります。
四国、紀伊半島、東海地方でも300ミリ以上が予想されますので、台風から離れた地域でも土砂災害や河川氾濫、浸水害などに警戒し、避難できる態勢を検討してください。
今のうちに停電・水害対策を
なお、道路が冠水してからの避難は逆に危険です。避難が命がけになってしまいます。避難は早めに、そして明るい時間に行ってください。
停電や鉄道の運転見合わせも考えられます。今のうちにスマホの充電やガソリンを満タンにしておくことも有効な対策です。
今回の台風は勢力が強いため、沿岸部では高潮にも注意してください。台風によって海の潮位が上昇して起きる浸水害です。
人が流される場合もありますので、低い土地では高潮注意報や高潮警報、高潮特別警報の発表に注意してください。