左胸7カ所刺され、うち2カ所は心臓を貫通

事件は10月18日、群馬県の玄関口と言われるJR高崎駅近くの路上で起きた。 

事件現場 10月18日夜
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事件の目撃者はその凶行を次のように語っている。 

「車のクラクションが鳴っていたので駐車車両に気づき、女性の叫び声も聞こえた。車両を見ると運転席にいた女性に対して男が覆い被さるようにして胸のあたりを何かで刺していた

男はその後、現場から逃走。

刺された女性は新潟県に住む会社員の大沢佳那子さん(30)だった。大沢さんは病院へ搬送されたが、まもなく死亡が確認された。 

死亡した大沢佳那子さん

事件後、警察が行った司法解剖で、大沢さんは刃物によって左胸7カ所が刺されていて、そのうち2カ所は心臓を貫通するという明確な強い殺意によるものだったことが明らかになった。 

男は事件後自宅に戻り、その後自殺

群馬県警は現場の状況などから逃走した36歳の男に対して殺人容疑で逮捕状を取り、行方を捜していた。

そして事件翌日、千葉県警から驚くべき情報が寄せられた。それは男が千葉市内のホテルの一室で自殺をしていたというものだった。

さらに男は自殺前に千葉県松戸市の自宅に寄っていたことが判明した。

捜査関係者によると男は妻に対して「女性を刺してしまった。死にたい」という言葉を伝えていたという。 

妻が語った男と殺害された女性の関係

殺人容疑で逮捕状が出ていた男の妻が取材に応じ、被害者の女性とその家族に謝罪の言葉を述べた上で、その胸の内を明かした。 

--今回の事件についてどのようなことを思っていますか? 
被害者の女性に関しては申し訳ない気持ちでいっぱいです。 本当にご家族含め申し訳なかったなと思います。 

--ご主人が家に戻られたのは事件が起こった18日の夜?  
そうですね。  

--その時はどういった様子だった?  
もういつもと全然様子が違って、何かやらかしたのではないかなというのが 感じ取れるような雰囲気でした。  

--18日の夜に戻ってくる前は、いつ出かけていた?  
17日ですね、土曜日の朝に出かけていきました。  

--17日の土曜日は自宅に戻らなかった?  
はい、そうです。  

--18日に自宅に戻る前はどこに出かけていたと聞いている?  
それは聞いていません 。 

--それまでは仕事行って帰って来てという普段とかわらない様子?  
そうですね。 いつも家に居るときはテレワークで仕事もしていましたので、(事件前までは)家の中では楽しく、というか普段と同じように、過ごしていたつもりです。 私はそう思っていました。  

--自宅に戻らなかった事に関して、奥様から何か聞いた?  
いやもう、そういうことが多々あったので、またかという感じですね。  

--それは外泊が多いとか、誰か女性と会っているとか?  
そうですね、もう外泊が多い。誰と会っている、それも承知しておりました。  

--誰かというのは特定の人?  
そうですね、被害に遭われた方と会っていたと。  

--ご主人からこの人に会ってくると直接聞いた?  

そういうわけでは、具体的に言ってくるわけでは無いのですけど、 まあ何となく分かりますよね。  

--奥様から被害にあった女性と会っているとわかった?  
もう散々もめて、私たちの家庭も大変で、その女性の関係で大変な時期を過ごしていましたので今更触れるとかいう段階でもなくいました。  

--3人でお話ししたことある?  
ありません。  

--殺害された女性との関係やトラブルは解決した話だった?  
私の中では解決したというか、解消したと聞いていたのですけれども、 それは私の方で勘違いしていたと。 

--その話はいつ頃?  
いつ頃というのは覚えていません。  

--殺害された女性とご主人はけっこう長い間会っていた?  
そうだと思います。 

インタビュー取材の中で男の妻はこのような言葉も述べている。 

家族のことも考えずによくもこんな事件を起こしてくれたなという気持ちで妻としては思っております」

また自宅に一緒にいた男の母親も次のように答えた。 

「息子の女性問題について、お嫁さんから話を聞いたのは去年10月だったと思います。「交際関係にある女性とは別れる。家庭を続けていく」という話に落ち着いたということを最終的には聞いていて、それ以降は普通に生活しているばかりと思っていたので、今回この事件が起きたときに被害者の方が、(交際関係にあった)この女性とは思い浮かばないくらいだった」 

大沢さんの両親「娘の訃報を信じることができません」 

殺害された大沢さんの両親は次のようにコメントを出した。 

突然の娘の訃報に接しましたが、とても信じることができません。娘はいつもと変わらずに「行ってきます」と言って自宅を出て行ったのに、こんなことになってしまい、全く実感がわきません

警察の男宅への家宅捜索 10月21日

殺人容疑で逮捕状が出ていた男が自殺したことを受けて、ある捜査員は、 

「殺人事件に良いも悪いもないが、それでも殺害後に容疑者が自殺してしまうのは最悪だ。これにより容疑者がなぜ殺害したのか、その動機は何だったのかなど、事件の本質に迫る事が難しくなる」と話している。 

執筆:フジテレビ報道局 社会部 河村忠徳