首から下がまひする重い障害を負いながら、筆を口にくわえて絵を描いた画家・牧野文幸さんの追悼展が倉敷市で開かれています。
海辺を駆ける1頭の馬。見る人に生命力を感じさせます。
作品を描いたのは、牧野文幸さん。倉敷天城高校2年の夏、水泳部の練習中にプールの底に頭を打ち、けい椎を損傷。首から下がまひする障害を負いました。
高校を卒業後、筆を口でくわえて絵を描き始め、9年前に51歳で亡くなるまで創作や講演活動に情熱を傾けてきました。
2018年に長野県の美術館で開催されて以来8年ぶりとなる今回の追悼展には、自身の干支でもあり、大好きだった馬をモチーフにした力強い色彩の油絵をはじめ、日本習字教育財団の最高位の師範免許である「教授」を取得した書道の作品など30点が展示されています。
どの作品からも重い障害を負いながら、表現することを諦めなかった牧野さんの生きざまが伝わってきます。
(牧野文幸さんの父親・牧野哲哉さん)
「障害で自由にならない部分があるからこそ自分の思いを表現したいという思いが強いと思う。人間一生のうちに様々な困難に出合うと思うが、それを見事に乗り越えた一つの例だと思って見てもらえれば」
牧野文幸さんの追悼展は、倉敷市の玉島市民交流センターで1月18日まで開かれていて、11日は午後2時から父親の哲哉さんによる講演会が予定されています。