NHKの次期会長に昇格が決まった井上樹彦副会長が記者会見し、会長就任に向けた抱負を語りました。
井上次期会長は「目下の最大課題は受信料の下げ止まりをさせることだ」と述べたうえで「経営計画の2300億円の支出削減をやり切り、2027年度の収支均衡を予定通り目指していく」と強調しました。
そのために「AIの利活用や調達改革など、グループ横断の業務プロセスの改革を通じNHKを筋肉質な体質に転換させる」と意気込みを語りました。
井上氏は2026年の1月25日に会長に就任する予定で、NHKでは18年ぶりの内部出身者、いわゆる生え抜きの会長です。
入局以来政治記者としての経験が長いことから政権への忖度(そんたく)を懸念する声があることについて問われると「政治的な圧力に屈したり、政治に忖度するといったこと自体が放送局として一番根幹の生命線を損傷する」と述べた上で、「これまで政治に報道がゆがめられることは無かったと私は思っている」と懸念はあたらないとの考えを示しました。