12月8日で84年を迎えた真珠湾攻撃。この攻撃を指揮した山本五十六の出身地・新潟県長岡市、そして、多くの犠牲者を出したアメリカ・ハワイでは84年を迎えるのに合わせ、ともに平和への祈りが捧げられました。
日本時間8日、アメリカ・ハワイの真珠湾を臨む公園で行われたのは、真珠湾攻撃による戦没者を追悼する式典です。
式典では攻撃が行われた午前7時55分に合わせ、戦没者を悼み黙とうが捧げられました。
太平洋戦争開戦のきっかけとなり、アメリカ兵約2400人が命を落とした真珠湾攻撃から84年。その悲しい歴史の舞台となった真珠湾は「平和の大切さを伝える神聖な港である」とハワイ出身の元陸軍少将・バレスラムさんは話します。
【バレスラムさん】
「この神聖な港は世界に深い平和が再び訪れることを思い起こさせる」
式典には攻撃を指揮した連合艦隊司令長官・山本五十六の出身地、長岡市から磯田達伸市長、そして高校生や大学生が6年ぶりに出席しました。
【参加した学生】
「学生最後の年だったので、今までの集大成もかねてこのような場所に参加できたこと、本当にありがたいと思う」
【参加した学生】
「84年前に実際に攻撃が日本によって行われたということが肌で感じられて、今まで学んできたことを実際に振り返る機会ができてすごくよかった」
【長岡市 磯田達伸 市長】
「長岡市にとっては長岡空襲から80年。この節目の年に真珠湾の慰霊式典に参列することは非常に感慨深い」
山本五十六の出身地であり、アメリカ軍の爆撃による被害を出した場所でもある長岡市は真珠湾と同じように平和を願い続ける象徴的な場所となっています。
その長岡市では12月8日、平和の尊さを次世代につなぐイベントが開かれ、鎮魂の花火『白菊』と世界平和への祈りを込めた花火『金冠』が打ち上げられました。
イベントの参列者の中には…
【久川涼佑さん】
「シンプルな花火の裏には色んな人の思いや考え・歴史が詰まっている。見た目とのギャップ、祈りの思いが込められている花火というところが素敵に感じる」
10年前に真珠湾の式典に参加し、『青少年平和サミット宣言』をした久川さん。若者が平和について考えることが大切だと話します。
【久川涼佑さん】
「私たちが今何をできるのか、何をすべきなのかというのは毎年思いが強くなっていく」
終戦からは今年で80年…今も世界で戦火が絶えない中、かつては敵国同士だったアメリカ・日本で平和への祈りが捧げられています。