冷え込んだ空気に包まれた9日午前8時の皇居では、大手門前からお堀に沿って長い行列が伸びていました。
行列はその数100人を軽く突破し、約100メートルにわたっていて、200人ほどが早朝から並んでいました。
多くは女性が中心で、年代も幅広いです。
そのお目当ては“皇居財布”です。
広島から訪れた人:
お財布を買いに来ました。“皇居の財布”を。御利益ありそうなんで、お土産に買って帰りたいなと思って。
行列の先頭にいた人:
熊本から来ました。午前5時10分くらいから(並んでる)。またお正月に向けて新しい物が欲しいなって思って。
その名の通り、皇居内の売店など限定で販売されている財布、通称“皇居財布”。
実はこれまでは知る人ぞ知る存在だったこの財布が今、爆発的な人気となっているんです。
二つ折りと長財布のタイプなどがあり、牛の本革で作られている他、皇居の紋章として知られる菊の御紋がさりげなくデザインされています。
価格は二つ折りで5000円、長財布は種類によりますが2000円のものもあります。
もともと一部で知られていた“皇居財布”でしたが、2025年に入ってSNSや口コミなどでの投稿が話題となり、人気爆発。
購入できた人からは財布の魅力について、「がま口の財布買いました。ピンクにしました薄い」「シルバー欲しくて来ました。安い!」などの声が聞かれました。
豊富なカラーバリエーションや、高級感ある財布が安く購入できることが魅力だといいます。
そもそも、なぜ牛本革の財布をこの値段で販売できるのか。
販売している菊葉文化協会によると、宮内庁のOBなどを雇用し、人件費が抑えられ、直接工場に発注し仕入れ“利益を追求していないため”安価で提供できるということでした。
11月末以来、久しぶりの販売を迎えた9日、入荷する数に限りがあるため購入は1人1種類1個までと制限があるにもかかわらず、売り切れた商品があったということです。
“皇居財布”を買いに訪れた人からは「本当はがま口が欲しかったんですけど、もう早々に売り切れていました」「8時前に着いてました。(Q.8時前に着いてお財布は?)買えなかったです!残念ながら、リベンジします!」などの声が聞かれました。
皇居を訪れる人の記念になるものを、との思いで作られた“皇居財布”。
人気はこれからも続いていきそうです。