気象庁は福島県を含む沿岸部に「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を出し、今後1週間程度は特別な備えを呼びかけている。
12月8日午後11時15分ごろ、青森県東方沖を震源とする地震が発生し、福島県内では双葉町で震度4、いわき市・相馬市などで震度3を観測した。
県内の沿岸部では相馬で20センチの津波が観測されたが、気象庁は津波が十分に減衰したことから、午前6時20分に福島県を含む北海道から福島県の沿岸部に出していた津波注意報を全て解除した。
津波注意報を受けて、いわき市などでは避難所が開設され、避難した人もいたが、被害は確認されていない。
一方、東北新幹線では8日地震の影響で一部の列車が福島駅のホームで停車し、乗客が車内に取り残されたが、約3時間後に運転を再開した。
気象庁は会見で「実際に大規模地震が発生するかどうかは不確実ではありますが、自らの命は自らが守るという考えのもとで、防災対応をとっていただければと思います」と述べ、日本海溝・千島海溝沿いで大きな地震が発生する可能性が、平時よりも相対的に高まっているとして「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を初めて発表した。
今後1週間程度は、避難場所や避難経路の確認、家具の固定といった日頃からの備えの再確認に加え、非常時の持ち出し品をいつも持つようにするなどの“特別な備え”を呼びかけている。