防衛省は7日夜、中国軍の空母「遼寧」など艦艇4隻が、沖縄本島と大東諸島の間の公海を通過し、鹿児島県の喜界島から約190kmの海域に進んでいると発表した。
5日午前に東シナ海で確認された中国海軍の空母「遼寧」とミサイル駆逐艦3隻は、その後、沖縄本島と宮古島の間を抜け太平洋に出て、搭載している戦闘機などによる発着艦を行っている。
また、「遼寧」を発艦した戦闘機に対しては、日本の領空侵犯を防ぐため、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進しているが、6日午後、2度にわたり、公海上で断続的なレーダー照射を受けた。
防衛省によると、「遼寧」など4隻は、7日、沖縄本島と南大東島の間を北東に進み、喜界島から東に約190kmの海域で航行している。
この間、「遼寧」が艦載戦闘機などの発着艦を6日・7日とも約50回、両日で計100回程度、実施したことを確認したことも防衛省が発表した。
「遼寧」などは公海上を航行していて領海侵入はなく、7日に発艦した艦載機に関して、6日のようなレーダー照射事案は起きていないとしている。
防衛省・自衛隊は、海上自衛隊の護衛艦「てるづき」による警戒監視と情報収集を行うとともに、「遼寧」艦載の戦闘機の発着艦に対しては、航空自衛隊の戦闘機を緊急発進させるなどの対応を続けている。
(※画像は、中国空母「遼寧」の動きを示した防衛省の発表資料より)