大放談開始 最近の政治家は「ガッツがないんだよ」

いよいよ今週末(7月21日)投開票となる参院選は、与野党が大詰めでしのぎを削っている。
そんな中、石原慎太郎氏と石原良純氏の親子対談が実現。そこに“政界のご意見番”こと亀井静香氏が加わり、日本の政治、そして未来についての熱い議論がスタートした。

場所は東京・赤坂にある、とある料亭。旬のさくらんぼをつまみながら、話し始めたのは、亀井氏だった。

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亀井静香:
(良純に向かって)お前、平等に司会しないとだめだぞ。

石原良純:
司会というか…どうせ制御きかないので自由にやっていただいて。

石原慎太郎:

(亀井に向かって)この人も制御きかないからね(笑)

なごやかな雰囲気でスタートしたのだが、良純氏が「最近の政治家はいかがですか」と質問した途端、慎太郎氏から強烈な言葉が飛んだ。


慎太郎:
今の政治家を見ているとガッツがないんだよ。「自ら反みて縮くんば千万人といえども吾往かん」という孟子の言葉があるけどね、とにかく相手が千万人になっても一人で行くんだ!っていう、そういう気骨のある政治家がいないな。

亀井:
どう見たっていないんだけどね、う〜ん、いないなぁ。

良純:
安倍晋三首相をどう見ているんですか?

慎太郎:
ただね、飛行機に乗ってあちこち外交に飛び回って何を自主的に現にしたかね。佐藤栄作元首相ってのは沖縄を取り戻した、小笠原取り戻した、だから平和賞もらったけどね。その一方でさ、大二枚舌でね、沖縄の様子に非核三原則を構えて沖縄を取り戻しながら、その一方で密かにジョンソンに持ちかけて、日本は核を持ちたいんだって。これはやっぱりね本当の度胸ですよ。やっぱり本当に国を思ってましたよ。

慎太郎氏は息子と殴り合い 亀井氏は親から日本刀で…今の教育は「甘やかしすぎ」

亀井:
国のためにはね、政治家としての政治生命を捨てるというぐらいの覚悟がないといかんのよ。

慎太郎:
まあ女性議員もいるけどさ、大方が男だろ。あいつら男じゃねえんだよ。気力も無い、根性もない、体を張る度胸もない、捨て身でものをやるってことを考えなかったら、物事が開けてこないんだよ。

良純:
なんでなくなってしまったのか? 例えば、石原慎太郎は若かりし頃、青嵐会であり、自由革新同友会であり、亀井さんもあるときの中派に対して戦う姿勢を見せていた。

亀井:
簡単に言うとさ、戦後の教育は体罰がなくなったでしょ。とにかく甘やかして甘やかして蝶にして育てて。


「いやいや体罰なんて…」と良純がフォローしようとするが、慎太郎と亀井は、自身の体験を交え体罰教育について持論を語り始める。

慎太郎:
(長男の伸晃氏が)女房に向かって失礼なことをいうからね、玄関の方に引き出してぶん殴ろうと思ったらね、俺の金で習った合気道の技使って、俺の逆をとって痛くてひざまずいてた。それで俺はね「お前男として表に出ろ、お前がね家出るか出ないか覚悟決めて殴り合いのけんかをしよう」と。そうしたら、あいつから謝って。体罰やったんだよ、それであいつを張り倒したよ。

良純:
政治の話じゃなくて家内の話なんですけど(苦笑)。

亀井:
俺はね、さびた日本刀を抜いた親父が、神殿の前で「お前を殺して俺も死ぬ」って…生まれて初めてお詫びした。後で「しまったー!あれは芝居だった」ってわかるんだけどね。

「トランプみたいなバカが…」慎太郎が大胆提案!日米首脳会談をあの国で

安倍首相は歴史的といえるような成果を残すべきだと訴える慎太郎氏は、ここで地球温暖化をめぐるトランプ政権の動きを批判した上で、スケールの大きな提案を繰り広げた。

慎太郎:
トランプみたいなバカがさ、不動産屋みたいな利益感覚で温暖化なんてデマだと、パリ協定にアメリカ入らないわけでしょ。こんなね、とんでもないリーダーが出てきたらね、世界の不幸ですよ。

亀井:
自分のことよりも他を優先する。他の利益を考えるという方向にね、少しでも頭を切り替えてけばね、それだけ人類の寿命は延びるね。

慎太郎:
安倍君はね、人類の将来ってのを考えるんだったらね、トランプを説得してさ、彼と一緒に、俺も行ったことあるけどね、赤道直下のツバルとかトンガっていうね、一番水位の上がっている、どんどんどんどん海に沈みつつある二つの国を見学に行ったらいいよ。これは安倍君がねトランプと日本行ったりするよりも、とにかくその一緒に行ってみようじゃないかと。要するにパリ協定ってのがデマかどうかっていうのを目で確かめてみたらどうですかっていうくらいの提言はしてもらいたいな。

選挙後は“オールジャパン”に期待!?

白熱したトークも終盤へ。今、日本政府に求められるものとは一体何なのか?今度は亀井氏が驚きの提案をした。

亀井:
もうこの際オールジャパンの体制を取らないとだめだって。

慎太郎:
なにオールジャパンって。

亀井:
晋三首相は新しい血を入れないとだめだ。政治的に言えば、大連立しかないな。

慎太郎:
野党にそれだけの人材がいるかね。


自民党論、野党論から、日本の外交・環境問題、さらに教育論まで幅広く繰り広げられた大放談。慎太郎氏が息子の問いに熱くなる瞬間、政治家を志さなかった良純が今の政治家に物申す場面、石原親子に亀井氏がズバッと斬り込む一幕などがあった。

カメラが止まると…


慎太郎:
(良純へ)お前もずいぶんやっかいな仕事引き受けたもんだな。

良純:
本当だよね、さくらんぼにつられてやってるわけじゃないんだから(笑)

3人は、器に盛られたさくらんぼに舌鼓を打っていた。

この対談の核心部分は、選挙当日の『Live選挙サンデー 令和の大問題追跡SP』で放送される。

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プライムオンライン編集部
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