県税や市税などを滞納した人から差し押さえた品を売却する「公売会」が、島根県松江市で開催されました。
松江市にある県の合同庁舎です。
坂西美香アナウンサー:
こちらの会場には、釣り竿にルアー、さらにはエアコンに、発電機まで、所狭しと25点が並べられています。そしてエアコンなど約30点が並んでいます。
始まったのは、差し押さえ品の「公売会」。
島根県と安来市、浜田市が共同で開催し、会場には県税や市税などを滞納した人から差し押さえた25点が並びました。
島根県東部県民センター・高橋直寿納税部長:
税金を収めていただけない方に対しては、やむを得ない場合は差し押さえを執行することになります。家宅捜索等で差し押さえした動産を公売することによって、換価代金を税金に充てることが目的。
公売会は入札制で、18歳以上で本人確認ができれば誰でも参加できます。
12月3日に出品された中で最も高額だったのは、国内メーカーのエアコン室内機…ただ室外機はなぜかありません。
2025年製造のモデルで未開封、通常6万円を超える品ですが、入札のスタート価格、最低公売価格は1万円です。
このほかにも、日本の釣り具ブランド「ハウリンウルフ」のルアー、最低公売価格は9100円。
市価の3割から4割ほど安く設定されました。
フリマアプリでは市価の2倍の値がつく人気商品ですが、かなり割安です。
公売会参加者:
もう5、6年案内があるので来ています。去年はだめだったけど、だいたい毎年(落札が)1つくらいとか、多いときは5つくらい落札している。入札が面白くて来ている。『あ~しまった、もう10円入れておけば良かった』というところがね。
開催は年に1回ですが、毎回参加する常連も。
その大きな魅力になっている“破格”ともいえる価格の設定の背景にあるのは…。
島根県東部県民センター納税部・高橋直寿納税部長:
古いものであったり、バッテリーがないものであったり色々な事情がありますので、流通している価格を元に当方で妥当な額ということで決定している。
過去には、人気ゲーム機や軽トラックが出品されたことも。
思いがけない品を思いがけない値段に。
公売会は自治体にとって、納められなかった税金を補う貴重な機会になっています。