福島県南会津町の木賊温泉は、野趣あふれる川沿いの共同浴場が「秘湯」として人気で、多くのファンに愛されている。

茨城県から来た人:「すごく良いですね。これからが楽しみで尾瀬にくるようなもんですから。もう20年間来てるんですよ」

しかし、名物スポットが窮地に追い込まれていた。

観光客にも人気の川沿いの露天風呂。しかし…すぐ近くには、大量の土砂が積みあがっていた。

2019年の東日本台風の直後には、共同浴場も土砂に埋まり、地区の住民などが約2カ月かけて仮復旧させた。

共同浴場を管理する木賊区長・橘喜久一さん:「ここ何年かは、少しずつ砂が流れて長い期間止まらないとか、そういう兆候はありましたよね。大量の土砂は考えてなかったから去年は想定外」

この原因は、尾瀬国立公園に位置する上流の『田代山』で起きた斜面の崩落。

斜面が急なため、復旧が難しいだけでなく、土砂をせき止めるダムが満杯になってしまい機能しなくなったことから、いまだ抜本的な対策を打ち出せずにいる。

木賊温泉旅館 井筒屋・橘和成さん:「木賊では本当に宝物で、あれ(共同浴場)がないと観光にはならないと思います、私は」

共同浴場のすぐ近くで旅館を経営する橘和成さん。

1年に1000人程やってくる宿泊客の目的は、主に温泉めぐりで、川沿いの温泉は欠かせないという。

橘さんの旅館も、東日本台風で被災し修復は完了したが、新型コロナウイルスの影響でまだ営業を再開できていない。

木賊温泉旅館 井筒屋・橘和成さん:「(被害が)二重にかかってきてますので、自然災害も恐ろしいですけど、コロナも本当に恐ろしいんで」

最近では、1月と4月に降った50ミリほどの雨でも、共同浴場が土砂で埋まる被害が起きている。

南会津町は、国などに改善を働きかけていて、早急な対応が求められている。