インフルエンザが猛威を振るっていますが、感染拡大の要因の一つとみられるのが新たな変異株の存在です。
その名は「サブクレードK」。
一体どんなものなのでしょうか?
インフルエンザの流行が止まりません。
11月17日から23日までの札幌市の1医療機関あたりの患者数は56.21人。
札幌市内では12月1日までの1週間で、のべ126の学校が休校や学年・学級閉鎖となり、子どもたちを中心に感染が広がっています。
「インフルエンザのA型ですね。学校で今、はやっている?」(診察する医師)
「そうですね」(患者)
こちらのクリニックでは、12月1日にインフルエンザと診断された患者は24人。
そのうち13人が子どもでした。
「今年のインフルエンザは子どもが主役の大流行です。今までとは考えられないくらいのスピード感がある」(たけしファミリークリニック 北垣毅院長)
その一つの要因として考えられるのが「サブクレードK」と呼ばれる、インフルエンザウイルスA型の変異株の存在です。
感染症に詳しい専門家は。
「国内でも『サブクレードK』が大部分を占めているのではないか。免疫学的な面でいうと(抗体の種類の)蓄積が大人よりも子どもの方が少ないので、流行の影響を受けやすいというのはあるかと思う」(東京歯科大学市川総合病院 寺嶋毅教授)
寺嶋教授によりますと、子どもは大人に比べてさまざまなインフルエンザウイルスへの抗体の蓄積が少ないため、新たな変異株などの感染が拡大しやすい傾向があるといいます。
それでは、症状は従来のインフルエンザと違うのでしょうか。
札幌市内の医院を訪ねました。
「基本的には従来のA型のインフルエンザと、ほぼ同じ症状。高熱、頭痛、喉の痛み、節々の痛み、倦怠感など。重症度も変わらないという報告が出ているので、あまりパニックにならないでほしい」(円山ため小児科 多米淳院長)
心配なのはワクチンの効果です。新たな変異株ということですが、現在接種が行われているワクチンは有効なのでしょうか。
「効果はある。軽症化するということがあるので、効果がないというわけではない。効果は接種を受けて2週間後から出てくる。約5か月は効果があるので1シーズン大丈夫」(多米院長)
予防には手洗いやマスクの着用、こまめな換気など基本的な対策が有効だともいいます。
十分にご注意ください。