2022年に安倍元総理を手製の銃で撃って殺害した罪などに問われている山上徹也被告（45）の裁判員裁判は2日、3回目の被告人質問が実施され、裁判長からの「人を殺害する決め手は」という質問に対し、「できることを考えた結果こうなってしまった」と答えました。
■弁護士への相談は「“解決したことにされてしまっている”と感じた」
2日の被告人質問で裁判長が山上被告に対して、「旧統一教会の幹部を殺害するとこの問題は解決するのでしょうか」と質問すると山上被告は、次のように答えました。
【山上被告】「直接的にはしないが、何らかの助けになるといいますか…（少しためて）そうなってくれたらな、ということ」
その上で、「弁護士に相談することは考えなかったか」と聞かれると、山上被告は「“解決したことにされてしまっている”と感じた」と述べ、相談をしなかった理由を説明しました。
【山上被告】「それ（弁護士への相談と対応）で、折り合いをつけられる人はいいと思いますが、事情はさまざまでありますので。私から見て、“解決したようにされている”感覚に近い」
■「「人を殺害することを決め手は。葛藤は」に「できることを考えた結果こうなってしまった」
そして「人を殺害する決め手は。葛藤はありましたか」と聞かれ、少し沈黙したうえで「できることを考えた結果こうなってしまった」と答えました。
【裁判長】「人を殺害することを決める葛藤はあったのか」
【山上被告】（少し沈黙して）「旧統一教会に限らず、宗教は狂信者になると、命を顧みない場合もあります。
確信をもって行っている人や組織に対して、通常の手段では難しい。
母と話していても感じることが多かったです。現実的にできることを考えた結果こうなってしまった」
