経営者の高齢化や人手不足などが原因で後継者不足が深刻化する中県内企業の事業者が承継先を探すマッチングイベントが、1日夜に富山市で開かれました。
＊パーマやえみ（美容室） 佐伯和美さん（73）
「店舗及び土地、隣の自宅を含めわたし名義です。事業を承継していただける方には、これらを全てお譲りしたい」
事業承継マッチングイベントは日本政策金融公庫が全国各地で開いているもので、県内では初開催。
オンラインで全国から後継者の候補として企業経営者など120人以上が参加しました。
従来のマッチングイベントは会社名を明かさず匿名で行われるものが多く、事業の具体的な内容が伝わらず承継が成立しにくくなっていたことから、今回のイベントでは会社や経営者の名前、具体的な事業内容もフルオープンで行われました。
公庫が費用を負担し制作した事業のプロモーションビデオと経営者本人の言葉で、全国の後継者候補にアピールしました。
＊葉多舎（居酒屋） 畑滋雄代表（68）
「憩いの場であるところがなくなっていく。何とかしなければいけない。事業承継を考え出すことになりました」
近年、経営者の高齢化や人手不足などが原因で需要が高まっている事業承継。
県内の中小企業5000社を対象とした調査では、約4割が「後継者未定」と答えています。
昨夜のマッチングイベントでは、事業を残したいけれど跡継ぎがいない県内の4人の事業者が登壇し早速興味を持った後継者候補との質疑応答を繰り返す中で、自社の事業内容を紹介していました。
＊パーマやえみ（美容室） 佐伯和美さん（73）
「新高岡駅から（近い）お店の前に花壇をつくってあるんです。いろんな風に活用してもらって、街に皆さんが来てくださることが希望ですから。能登の人だった。とってもいい感じの人」
Q次につながりそう？
＊パーマやえみ（美容室） 佐伯和美さん（73）
「つながりそう」
事業承継マッチングイベントを開催した日本政策金融公庫によりますと、これまで全国で開催された同様のイベントで、合わせて152社が登壇し、27社で事業承継が成立しているということです。
