韓国の通販サイト「クーパン」で過去最大規模の顧客情報流出が発覚。
流出したのは約3370万人分の個人情報で、マンションなど共同玄関の暗証番号まで漏えいし、不安の声が広がっています。
クーパンによると、流出したのは住所や電話番号、メールアドレス、利用情報の一部などで、韓国メディアは事実上ほぼ全ての顧客情報が流出したと伝えています。
これは韓国の総人口の実に6割以上に相当します。
韓国に住む“日本人ユーザー”は「夜中の12時までに頼めば翌朝7時までに届くので、毎日お弁当作りでこれが足りないという時に便利。(Q.流出があっても使い続ける?)便利さが勝っています。生活で助けられているところが多いので」と話しました。
便利で欠かせないサービスを展開する「クーパン」。
個人情報流出を受け11月30日、パク・デジュンCEOが「クーパンのお客さまと国民の皆さまにご心配をお掛けし申し訳ございません」と謝罪しました。
クレジットカード番号など決済に関する情報は含まれていないということですが、李在明(イ・ジェミョン)大統領は憤りをあらわにしています。
李在明大統領:
事件が発生してから5カ月もの間、会社が流出自体を把握できていなかったという事実が本当に驚きです。事件の原因を早急に究明し、厳重に責任を問わなければなりません。
多くの人が利用するサイトでの個人情報流出に韓国国内からは、「(クーパンは)“手の中のスーパーマーケット”です。私の個人情報が“紙切れ”になったようです。でも私自身も警戒心が低くなっているような気もしました」といった声が聞かれました。
一方、SNSでは、韓国在住の日本人ユーザーから「ログイン履歴見て見たら全然知らん端末からログインされてた」という報告が。
クーパンによる情報流出以降、自分のスマートフォンではない端末からのログインが相次いだことに不安を覚えていました。
さらに心配されているのが、韓国の集合住宅などで一般的に使用されている電子錠のパスワードまでもが流出する事態に。
韓国に住む“日本人ユーザー”は「そこまで逆に把握されてるんだと衝撃です」と話し、韓国人からは「昨日ちょうど共同玄関の暗証番号を変えました。(クーパンを)しばらくは使わないと思います」といった話が聞かれました。
韓国国内が大混乱する中、ITジャーナリストの三上洋さんは日本でも同様の被害に注意が必要だと指摘します。
ITジャーナリスト・三上洋さん:
日本でも過去には大手サービスから流出したことがある。(流出したデータは)リストにされて販売されることが多い。一度流出してしまうと迷惑メールや迷惑電話がかかってきてしまう可能性がある。迷惑電話をストップするサービスに加入してもいいのかもしれない。