2022年に安倍元総理を手製の銃で撃って殺害した罪などに問われている山上徹也被告(45)の裁判員裁判は2日、3回目の被告人質問が実施され、「どこから撃つか、横からがいいか、前からがいいかと考えていたら、警備が横に移動したので、これは何か偶然には思えない何かがあると思いました」と話しました。
また銃を撃った時の気持ちについて「本で、『(射撃の)心得はなるべく無心であること』とあったので、なるべく何も考えなかった」と話しました。
■「何か偶然には思えない何かがあると思いました」
きょう=2日に行われた検察側の被告人質問で山上被告は、事件が起きた演説会場に安倍元総理が来た時の気持ちについて聞かれ、長い沈黙の後で次のように答えました。
【山上被告】「本当に来たんだなと思いました」
そして安倍元総理に近づいたタイミングについては、「どこから撃つか、横からがいいか、前からがいいかと考えていたら、真後ろにいた警備が横に移動したので、これは何か偶然には思えない何かがあると思いました」と述べました。
【検察側】「どういうタイミングで安倍元首相に近づきましたか?」
【山上被告】「真後ろに警備がいたので、『このまま演説が終わってしまうのではないか。どこから撃とうか』と考えていた。
横からがいいか、前からがいいかと考えていたら、警備が横に移動したので、これは何か偶然には思えない何かがあると思いました。
自転車の老人や台車がゼブラゾーン後方を横断した。警備の目が逸れていたので、『今か』と思って車道に出ました」
■「心得はなるべく無心であることとあったので、なるべく何も考えなかった」
そして銃を撃った時の状況や思いについての質問に答えていきました。
【検察側】「1発目を撃った時の周囲の反応はどんな様子?」
【山上被告】「いつもと変わりないように思った。賑わい。非常に大きな銃声がするので奇妙だった」
【検察側】「取り押さえた警察官の証言にあった『当たったか』と言ったことは覚えているか?」
【山上被告】「はい」
【検察側】「なぜ言ったのですか?」
【山上被告】「直後にどういう状況か分からず取り押さえられたので、状況を確認したかった」
【検察側】「1発目、2発目を撃った時の気持ちは?」
【山上被告】「射撃の何かの本で、心得はなるべく無心であることとあったので、なるべく何も考えなかった」