「まだ使えるけれど自分には必要ないもの」そんな不要品を地域で譲り合う新たなスポットが28日、愛媛県松山市内に登場しました。「リユース」でゴミを減らします。
内木敦也キャスター:
「街行く人に聞きます。いらなくなったものどうしていますか」
10代高校生:
「自分ちょっと捨てられないので、部屋の隅に置いてます。いつか使うかなとおもってやっちゃう」
70代:
「整理がつかないですよね。整理が好きな人はいいんやけど、やっぱり置きっぱなしになってしまう」
捨てられなくて困っていたり。
10代:
「メルカリとかで売ったりします」
「梱包が丁寧じゃないとかっていうクレームが大変」
他人に売り渡すのは、ハードルが高かったり。
そんな「不要品」の救世主ともいえる新スポットが28日、松山市に登場しました。
名護谷希慧アナウンサー:
「店内は広々とした空間になっています。いまオープン15分前なんですが、棚にはなにも並んでいません」
なにもない店ですが、オープンするやいなやさっそくお客さんが訪れます。なにやら大量の袋を持ち込み、店員が中を確認しています。
女性:
「こども服と、ペット用品を、ペットが気に入らなかったみたいで、捨てちゃったらもったいないので」
たくさんのこども服のほか、大きなクッションも。続々と持ち込まれるのは、“まだ使える”けれど、いらなくなった不要品です。ここは、一度使ったものを捨てずに再び使う「リユース」の拠点「ジモティースポット」。
インターネット上に不要品の情報を投稿し、地元で譲り先を見つけることができるサービスを提供する「ジモティー」が、14日に松山市と「リユースに関する協定」を締結。ゴミを減らすことを目的に、全国で27カ所目となる実店舗を官民連携で、四国で初めて松山市にオープンしたのです。
不要品を持ち込むための予約はいらず、店が無料で引き取ったのち、モノ自体の価値や、傷や汚れなどの状態を考慮して値段を決定。持ち込まれて数分後には店頭に並ぶ仕組みです。
女性:
「そうなんですよね、特にこどもが着てたのはちょっと、気持ちが思い入れがあったりして」
男性:
「クリーンセンターとか持ち込むと、ある程度お金もかかるんですけど、粗大ゴミ出すにしても点数(制限)がありますから、使えるうちに際限なく出せるのはいいと思います」
女の子:
「かわいい」
一方で、持ち込まれた不要品を譲り受けにやってきた人も。
親子:
「300円です、安い」
「ママこれがいい~」
「これがいい、そうなん、買うの?」
ランドセルは300円、この店に並ぶカバンはだいたい500円ほどと手ごろな価格。中には0円の商品もあり、リユースを促進します。次の持ち主の手に渡ったランドセルは、店のスタッフの子供が使っていたものでした。
ランドセルを持ち込んだ店員:
「もう大学生になったのでなかなか捨てるっていう…どの分別かもわからなかったのでどうしようかなと思ってたんですけど、すごいうれしそうにしてたので、よかったです」
松山市は、一人が一日あたりに出すゴミの量が732グラムと、全国の県庁所在地の中で一番少なく、ゴミの減量に力を入れています。
松山市環境・ゼロカーボンシティ推進課・井上裕文課長:
「特に粗大ゴミで出されるものは、まだまだ使えるものもいっぱいあると思います。このジモティースポットが開設されることで、市民のリユースの選択肢は大きく広がると考えています。」
ジモティー・片山翔取締役:
「(リユースによって)地域の中での循環がまわっていって、“もったいない”がなくなっていくと思いますので」
「ジモティー」では、2030年までに実店舗を300店舗に増やしたいとしていて、さらなるゴミの減量に取り組みたいとしています。
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