宮城県気仙沼市では、サケの不漁を受けて空きとなっていたふ化施設で、試験的にギンザケの稚魚飼育が行われていて、11月28日、稚魚およそ2100匹が初出荷されました。
気仙沼市内を流れる大川でサケのふ化放流を行っている気仙沼鮭漁業生産組合では、サケの不漁で空いた施設を有効活用しようと、ギンザケの稚魚飼育に取り組んでいます。
去年12月に北海道から6万粒の発眼した卵を運び入れ、ふ化させ育ててきました。
28日は、重さ200グラムに育った稚魚2100匹、400キロ余りがトラックに積み込まれ、石巻市雄勝の養殖業者へと初めて出荷されていきました。
一方で、出荷されたのは飼育してきた稚魚の一部に限られていて、餌を与え始める春に水温が低かったことなどから、出荷サイズの150グラムに満たないものがほとんどだったということです。
気仙沼鮭漁業生産組合 管野幸一組合長
「このふ化場は決定的に水温が低いので、なかなかこの場所でギンザケをやるのは厳しいと感じている」
組合では、関係機関と今回の取り組み内容を検証し、今後事業化していくかどうか、方針を決めていくことにしています。