宮崎市に本社がある宮崎ケーブルテレビグループが、新たな事業として魚の陸上養殖に取り組むことになりました。

陸上養殖は、海面と同様の生育環境で魚などを養殖します。

インターネットを駆使したケーブルテレビ事業の既存の技術が、餌やりや水質管理で生かされます。

(藤崎祐貴アナウンサー)
「宮崎ケーブルテレビの敷地内にある駐車場の一角に設置された、こちらの水槽の中で陸上養殖が行われます。天候に左右されることもなく、安定して養殖が行えるということです」

26日は、祇園こども園の園児が稚魚を水槽に放流しました。

放流したのは、成長が早いタマカイと高級魚クエをかけ合わせたハイブリット魚・タマクエの稚魚です。
いまは70グラムほどですが、およそ1年で出荷できる1キロほどのサイズに成長することから、新たな養殖魚として注目されています。

準備は、去年9月から進められてきました。

(宮崎ケーブルテレビ 池田浩司さん)
「日本の漁獲量が激減していることと、将来私たちの食べるタンパク質が不足する危機ということを知って、小規模の循環式の装置であれば私たちにもできるのではと思い、トライアルで開始することになりました。陸上養殖する上で、育てやすさや成長の速さ、おいしさは必要不可欠の要素になりますが、(タマクエは)全て兼ね備えた魚だと思っています」

水槽は閉鎖循環式で、魚ごとに異なる適した海水の温度や濃度を効率よくコントロールすることができ、魚が成長しやすい環境を整えることができます。

総事業費は、およそ2500万円。3年で黒字化を目指したいとしています。

(宮崎ケーブルテレビ 池田浩司さん)
「私たちの会社は来年9月に開局30周年を迎えますので、まずはそこで初出荷を迎えられるように育てていきたいと思っています。トライアル事業がうまくいった際には、新しい魚種や魚介、装置の増設も含めて地元宮崎に貢献できるようになれたら良いと思っています」

テレビ宮崎
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