九州新幹線長崎ルートの全線フル規格での整備を考えるシンポジウムが佐賀市で開かれ、専門家が人口や雇用の増加などのメリットを強調しました。【京都大学大学院工学研究科藤井聡教授】「長期的な佐賀の未来を考えたときにどれだけ考えても新幹線を、西九州新幹線を前に進めること以上に、得策は断定して言いますが無いです」シンポジウムは「佐賀県フル規格促進議員の会」が開いたもので、およそ300人が参加しました。九州新幹線長崎ルートの新鳥栖ー武雄温泉間は整備方針が決まっていません。シンポジウムで京都大学大学院の藤井聡教授は、“関西方面からの来訪者の増加や雇用・所得の増加などが見込まれる”などとしてフル規格のメリットを強調しました。【京都大学大学院工学研究科藤井聡教授】「新幹線は都市の栄枯盛衰を決定づける最重要要素。交通利便性は交通投資によって決定的に変わる。この当たり前の事実を忘れてはならない」一方、県の試算では、佐賀駅を通るフル規格で整備した場合、負担額が1400億円以上になるとしています。国交省は10月、佐賀県の費用負担の軽減について「法改正も含めて検討する」との見解を示しましたが、県は「在来線やルートの課題もある。財政負担の問題だけではない」としています。

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