島根県大田市出身で、2012年に亡くなった世界的バレエダンサー・石田種生さん。
その功績をたたえる公演が11月22日、安来市で上演されます。
出演するのは、島根県内の若手中心のダンサーたち。
本番を目前に控えた練習を取材しました。
松江市にあるバレエスクール。
県内各地から若手を中心に24人のダンサーが集まりました。
あるコンサートに向けての練習です。
安来市で11月22日に開かれるバレエコンサート『石田種生の世界』。
大田市出身で、2012年に亡くなった世界的なバレエダンサー・石田種生さんの功績を称えるコンサートです。
小学1年生から社会人まで、県内5つのスクールの生徒たちが西洋の古典から、石田さんが手掛けたオリジナル作品まで幅広く上演されます。
代表的なバレエ音楽「白鳥の湖」の第3章。
王子と悪魔の呪いで白鳥に変えられた王女との悲しい恋の物語です。
千羽理佳子さんは、バレエ歴11年の中学3年生です。
ふたりの恋路を邪魔する黒鳥「オディール」を演じます。
役作りにあたって千羽さんは週5回教室に通い、柔軟体操や体幹トレーニングを重ねています。
白鳥の湖・オディール役 千羽理佳子さん:
週に5回、この練習はだいたい4時間くらいはやっています。32回回ったりするんですけど、それが自分にとっては難しくて、日々の練習でいろんな工夫をしています。
もう一つの演目は「お夏清十郎」。
江戸初期の兵庫県姫路であった駆け落ち話を題材にした悲劇で、石田さんが振付をしました。
映像の記録は残っていませんが、石田さんが亡くなったあと、振付譜を頼りに一部が再現されました。
バレエ歴11年、高校1年生の景山愛さんがヒロイン「お夏」を演じます。
お夏清十郎・お夏役 景山愛さん:
配役を発表される日に見たら、(名前が)書いてあってすごくびっくりしました。できないとことか出てくるんですけど、(先生が)最後まで丁寧に、できるまで教えてくださいます。
この日の練習では、実際の衣装を身に着け、小道具も手にして本番さながらの演技。
ステップや目線の動き、そして顔の表情など、細かな部分まで先生に見てもらいました。
お夏清十郎・お夏役 景山愛さん:
きょう衣装がそろってみんな着てたんですけど、臨場感がいつもより出てすごく役に入り込めたと思います。アラベスクを踊るときとか足が外になっていないので、足を外にするようにがんばりたいです。
日ごろはライバル同士ともいえるダンサーたち。
年齢や教室の枠を超え、ひとつになって舞台に臨みます。
コンサートは22日、安来市総合文化ホールアルテピアで行われます。