国が球磨川の支流、川辺川で建設を計画している流水型ダムについて、国交省は流域の漁業権を持つ球磨川漁協とダム工事に伴う漁業補償契約を正式に結びました。
国は2027年度の本体着工に向けて動き出します。
流水型ダムをめぐっては国が球磨川漁協に対しダム建設に伴う漁業補償として約8億1000万円を提示。
これを受け漁協は今年9月に臨時総会を開き国の提示案について審議。
工事に伴う水質低下などを懸念し反対意見も出されましたが、組合員の3分の2以上の賛成で漁業補償の受け入れを決めました。
14日開かれた締結式には、国交省九州地方整備局の垣下 禎裕 局長と球磨川漁協の堀川 泰注 組合長が出席。
熊本県立ち会いのもと契約書にサインしました。
【球磨川漁協 堀川 泰注 組合長】
「私の本心では、河川の中に構造物を(造るのはどうか)という思いだが、下流域の方々の生命財産を守るためにはやむを得なかったと思っている」
国は、ダム建設に必要な用地や権利のほとんどをすでに取得していて、2027年度の本体着工を予定しています。