東日本大震災で亡くなった子供たちの鎮魂を願い、毎年、宮城県東松島市で行われている青いこいのぼりを揚げる取り組みが絵本になり、11月14日、市に寄贈されました。

14日、東松島市役所には絵本を作ったドイツの児童書作家、ソフィー・ボーネルさんなどが訪れました。

絵本の名前は「龍になった青い鯉のぼり」。東日本大震災の津波で、弟の律くん(当時5歳)を亡くした、伊藤健人さん(32)などが企画した、「青い鯉のぼりプロジェクト」が題材です。

プロジェクトでは、毎年、こどもの日にあわせ東松島市の大曲地区で全国から寄せられた青いこいのぼりを掲げていて、15回目となった今年は450匹ものこいのぼりが大空を舞いました。

律くんが大好きだった青いこいのぼり。絵本では伊藤さんの震災の経験、そして、震災で亡くなった子供たちへの鎮魂の思いが、優しいタッチで描かれています。

伊藤健人さん
「若い人たちの中でつながりと思いが、紡がれていくきっかけになってほしい」

寄贈された絵本は50冊で、市内の小学校などに配布される予定です。

仙台放送
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