14日、お昼過ぎの東京・上野公園。
多くの人でにぎわっていたのは、日本最古の博物館として知られる東京国立博物館。
2038年に迎える本館開館100周年に向けて、今週、ある“新プロジェクト”を発表しました。
来館者を出迎える本館の前庭。
博物館の“顔”ともいえる存在なのが「池」です。
この池を埋め立てて、芝生エリアに生まれ変わらせるというプランです。
SNSには、水面に映る“逆さ博物館”の写真が数多く投稿されるなど、名物の“映えスポット”だった池。
池がある前庭では、これまでにも数々のイベントを開催。
映画の屋外上映や本館のライトアップでは、池に映る幻想的な風景が、来場者の目を楽しませてきました。
この池を埋め立てて芝生エリアとする新プロジェクトは、「みんなが来たくなる博物館」を目指す第一歩として、2027年3月の完成を予定。
コンサートやビアガーデンなどのイベントを開催して、新たな博物館の魅力を発信したいとしています。
来場した人からは「活気がつくならいいかなと」「イベントがあったら、普段来ないような人も来るようになるかな」といった声が聞かれました。
一方で、「子連れだと芝生広場があるのはうれしいですけど、いわれがあるものだったら単純になくなるのはどうかなと」「(Q.池の埋め立てどう?)そんな必要なくないですか?他に広いところたくさんあるから、あそこでイベントしなくても」「ちょっと寂しいですよね、風情がなくなったら」と、池がなくなることに待ったの声も。
賛否が渦巻く事態に、博物館を取材すると「様々な意見があることは把握している」とした上で、「ご意見を真摯に受け止め、誠実に対応して参りたいと考えており、準備が整い次第、近日中に当館より情報発表させていただく予定で、現在、検討を続けているところです」とコメントしました。