人の便を、難病の治療や薬の開発に活用するために提供することを「献便」という。この献便を推進しようと、「献便推進協定」が鶴岡市で初めて結ばれた。

協定を結んだのは、腸内細菌を活用して医薬品の開発などを行う鶴岡市の企業・メタジェンセラピューティクスと、鶴岡市で車の修理・販売などを行う大山ボデー。

14日、両社の代表が協定書にサインし、献便推進協定を結んだ。
この協定で、両社は「ドナーの応募」や「献便の機会確保」「腸内環境の勉強会」などで連携する。

メタジェンセラピューティクスは、2025年4月に鶴岡市内に献便ルームを開設。
一般から応募があった940件のうち、病院での検査をクリアした31人のドナーから提供された便に含まれる腸内細菌を、現在、新薬の開発に活用している。

(メタジェンセラピューティクス・中原拓社長)
「献便ドナーになること自体が、社員さんの健康意識を上げて健康経営につながる。さらに多くの鶴岡の企業とパートナーとして連携していけたら」

(大山ボデー・佐藤知志社長)
「便を提供することが、病気で困っている人を助けることにつながるのであれば、社会・地域貢献に携わることができる」

ドナーによって提供される便は、難病の「潰瘍性大腸炎」の治療薬の開発などに活用され、2026年の臨床試験を目指すという。

さくらんぼテレビ
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