福井県民に非常になじみ深い「越前おろしそば」に新たな発見です。県立大学は14日、越前おろしそばを食べると腸内の環境を改善する可能性があるとの研究成果を発表しました。
冷たいそばにだしつゆをかけ、大根おろしをのせて食べる福井を代表する郷土料理「越前おろしそば」。越前そばはそばの実を殻ごと挽いたそば粉を使うことが多く、色が黒っぽく香りが強いのが特徴です。
14日の会見で、県立大で食品機能を専門に研究する村上茂特命教授は「越前ではないところのそばを食べるよりは、越前おろしそばを食べる方が腸内細菌にいい作用があり、より健康増進効果が高いということが分かった」と発表しました。
村上特命教授は、越前おろしそばに使われる県産のそば粉、そば殻、ダイコンを粉末にしてマウスの餌に混ぜ8週間与えたところ、腸内環境を改善することが分かったということです。
結果としてマウスの実験では、そば粉だけでは腸内での大きな効果は見られなかったものの、越前おろしそば特有のそば殻やダイコンを摂取することにより、健康増進につながる腸内の環境変化が起こることが明らかとなりました。
村上特命教授は「マウスの実験だが、越前おろしそばの差別化が少しは出来たと思う。最終的には人で見る必要があると思っている」としました。
今回の結果を受けて今後は、人間の腸内環境にも効果があるか研究を続けたいとしています。