止まらないクマ被害。
各地でさまざまな対策が進められています。
長野・軽井沢町では、クマ専門の探知犬“ベアドッグ”が活躍。
ベアドッグハンドラー・井村潤太さん:
吠えろっていうコマンドは、Bark(吠えろ)Bark(吠えろ)。大きな声で吠え立ててクマを森に返す。
森でクマを発見した際の映像では、ベアドッグがほえ続けると、クマが森の奥へと帰っていく様子が確認できます。
この団体では2004年以降、軽井沢町でベアドッグによるクマ対策を実施。
2011年以降、人の利用するエリアでクマによる被害は起こっていないということです。
一方、クマの対策には、ベアドッグだけでなくごみの管理など、街全体での取り組みが重要だと指摘します。
NPO法人ピッキオ・玉谷宏夫さん:
クマを引き寄せるものの管理であったり、環境面での対策であったり、そういったものができて、その上でベアドッグが最後に働くっていうところ。そこを理解していただきたいと思う。
一方、岐阜・飛騨市では14日、ドローンによるツキノワグマの追い立てが実施されました。
害獣対策のドローンのリモコンのボタンを押すと流れる音声は、実際の猟犬の鳴き声を高性能のマイクで収録したものだといいます。
さらに、花火の音を鳴らして威嚇します。
アエロジャパン・志村伊織社長:
猟犬の代わりに使うドローンを作れないかというところから始まって、猟友会と一緒に作り上げたドローンです。
クマの被害に悩まされているリンゴ農家も「今までやったことがないもんで分からないけど、効果があればいいなと思っています」と話し、ドローンの効果に期待を寄せています。
北海道では、ドローンでのクマの捜索に赤外線センサーを導入。
上空から撮影されたヒグマの映像を確認すると、ヒグマは1頭だけに見えますが、赤外線センサーで熱を感知すると、画面中央で黄色く映っているのは、空から確認できたヒグマ。
そして、その左側に赤く映っているのが草むらに潜んでいたもう1頭のクマだといいます。
建設現場で使うドローン撮影のノウハウを生かして撮影された映像で、クマの居場所特定に活用されているということです。