11月から、ガイドと共に夜の軽井沢(長野県)の森を探検し、野生動物を観察する「ナイトサファリツアー」が始まりました。NBSの取材班も体験会に参加。シカの群れやキツネ、タヌキに出会うことができました。
軽井沢の森。
ガイド:
「何かありました?森の中、すごく怪しいですよね」
参加者:
「あーいたいたいた!」
ガイド:
「見えました?」
暗闇の中、ライトの光に照らされたのはシカの群れです。メスと子鹿。
ガイド:
「シカも群れで暮らします。メスはメスで固まって、オスはオスで固まって」
11月から始まった「冬のナイトサファリツアー」です。
軽井沢 浅間プリンスホテル・依田沙弥佳さん:
「ピッキオさんのガイドに帯同していただいて、営業終了後のゴルフコースを使用して野生の動物を見に行くツアーになっています」
企画したのは軽井沢町の浅間プリンスホテル。野生動物に詳しいNPO法人「ピッキオ」のスタッフがガイドを務めます。
11日6日、今年から始まった「プレミアムプラン」の体験会が開かれ、NBSの取材班も参加しました。
ツアーは1日1組の限定で、専用の車に乗りホテルに隣接するゴルフコースを探索します。
野生動物を探す前にまずコースの芝生の上へ。寝袋に入り夜空を見上げます。
宮崎航平さん:
「織姫と彦星ですね。天の川が流れていて、2人を隔てていますね。これを結ぶと夏の大三角形。星空を観察するには冬が一番なんです。空の水分が減って、空の中でよりクリアに星空を見ることができます」
この日は雲がかかりましたが、天気が良ければ「天然のプラネタリウム」を楽しめるということです。
星空を楽しんだ後は、いよいよ野生動物探し。
宮崎さん:
「ライトを使って動物を探す方法をライトセンサス法といいまして、動物が物音に反応して顔を上げますよね。それで目の反射板がきらーんと光るので簡単に探せるんですよ」
1周約5キロのコースを90分ほどかけて車で周ります。
しばらくすると―。
宮崎さん:
「あれタヌキか?あんな開けた場所に。あれキツネか」
姿を現したのはキツネ。ゴルフ場の中を優雅に歩いていきます。
宮崎さん:
「静かだな、降りてもいいかもしれないですね。車降りますか」
安全性などが確認できれば車を降りて、より近い場所で観察することもできます。
宮崎さん:
「あれ、どこいった?いっちゃったかな?いたいたいたいた」
見つけたのはタヌキ。
宮崎さん:
「ゴルフ場、所々に池があって、タヌキって水でちょっとジメジメしたところにいるんですね」
さらに車を進めると―。
宮崎さん:
「結構な群れですね。1、2、3、4、5」
メスジカの群れに出会いました。
約10頭。最後尾には子鹿の姿も。
宮崎さん:
「お尻が白いのが目立ちますよね。あれがついておいでっていう合図になります。白い尾を膨らませてですね、合図をするんですよ。一番後ろにいた子は間違いなく今年生まれですね。この冬、頑張って生き延びるかどうかですね。1匹1匹、命を持ってたくましく暮らしている姿をきょうはご覧いただけたかなと思っています。いろんな生き物がいる私たちの暮らしの中で、どんなふうに向き合っていくのがいいのか、考えていただくきっかけになればうれしいなと思います」
2024年のツアーでは90%以上が野生動物に出会えたということです。キツネやタヌキの他、角が立派なオスジカ、イノシシや、ウサギなども見ることができるそうです。
また、今後、雪が積もれば足跡などを探して楽しむこともできます。
今年新設のプレミアムプランではツアーの後にホテルシェフが作る料理も堪能できます。
軽井沢 浅間プリンスホテル・依田沙弥佳さん:
「夏と違って餌の少ない季節、自然の厳しい季節の中で動物たちがどのように生活しているのかを、しっかり見ながら体験していただける、冬の軽井沢の自然というのも一緒に楽しんでいただければと思っております」
普段は見ることができない野生動物の息遣いを間近で体験できる「冬のナイトサファリツアー」。2026年3月末まで毎週木曜日から日曜日と祝日に行っています。