警察官や検事を名乗る男らのニセ電話の内容を信じ込み、熊本市の54歳の男性が現金約1000万円をだまし取られていたことがわかりました。
博多警察署によりますと11月7日、熊本市北区の会社員の男性(54)の携帯電話に警視庁捜査2課を名乗る男から着信があり「あなたは特殊詐欺に関わっている人物として逮捕状が出ている」「詳しくは管轄の北海道警察の人から説明がある」などと言われました。
電話はそのまま北海道警察の警察官を名乗る男に代わった後、ビデオ通話でやりとりが始まりました。
男は“警察手帳”を提示して「詐欺グループの首謀者を逮捕した」「家宅捜索したところ、あなた名義のキャッシュカードが見つかった」「嫌疑を晴らすためにはあなたの口座の中の預金を全て調べる必要がある」「検事に代わるので、その人が指示する口座番号にお金を振り込んでほしい」などと話し、さらに代わった東京の検事を名乗る男が振込口座を指定されたため、男性は当日2回にわたり現金計1011万円を振り込んでだまし取られたということです。
警察はニセ電話詐欺事件として調べるとともに
▽「1」や「96」などから始まる国際電話番号を悪用したニセ電話詐欺が発生しているので、海外との電話が不要な方は、発着信を無償で休止できる「国際電話不取扱受付センター」のサービスを利用しましょう。
▽警察官が「SNSで事件の内容を伝えること」「捜査のためにお金を送金させること」はありません。
▽「逮捕状」「犯人を逮捕したら…」「SNSで取調べ」「資金調査」のワードが出たら、電話を即切断しましょう。
と注意を呼びかけています。