今年8月の長岡まつり大花火大会の観覧チケットを不正に転売した疑いで、新潟県長岡市の農業の男が逮捕されました。花火大会のチケット転売による逮捕は全国で初めてです。
チケット不正転売禁止法違反の疑いで逮捕されたのは、長岡市百束町の農業の男(47)です。
容疑者は7月下旬、長岡まつり大花火大会の入場券4枚を、興行主の同意を得ず、いずれも県外の50代男性と20代女性に対し、不正に転売した疑いがもたれています。
転売したチケットは、長岡市民向け先行販売の8月3日のベンチ席のもので、正規価格は1枚3500円。
4枚で1万4000円ですが、容疑者はこれを大きく超える、合わせて7万2000円で転売していました。
チケットはインターネット上で転売し、レターパックを使って購入者の元へ送っていたとみられます。
事件は主催者である長岡花火財団から「高額転売が多く見受けられる」と相談を受け、警察が捜査していたもので、県警によりますと、花火大会のチケットの不正転売による逮捕は全国で初めてです。
調べに対し、容疑者は「転売したことは間違いありません」と容疑を認めているということです。
【長岡警察署 大久保明 生活安全課長】
「(長岡まつり大花火大会は)戦後の鎮魂や中越地震の慰霊を非常に大切にしていると聞いている。そういった皆様の心を踏みにじることのないよう、悪質なものについては今後とも検挙していきたい」
長岡市の磯田市長は「このたびの逮捕が不正転売行為の歯止めになることを期待している。引き続き、不正行為に毅然と対応していく」とコメントしています。
長岡花火のチケットをめぐっては長岡花火財団が把握しているだけでもインターネット上などで約500件の不正転売の情報が確認されていて、警察が捜査を続けています。