参議院で予算委員会が始まり、野党は高市首相に対し、政治資金収支報告書に不記載があった議員を起用した人事などについてただしました。
12日午前に質問に立った立憲民主党の蓮舫議員は、高市首相に対し「人事を白紙にするべきだ」と迫りました。
立憲民主党・蓮舫参院議員:
総理就任時に裏金議員、選挙で厳しい審判を受けて国民に送り出されたから人事に影響はない。その時点で裏金、いわゆる不記載議員を使うことは決めていたか。
高市首相:
検察による捜査も受けた、問題がなかった。それぞれ真摯に説明を尽くしてきた人材については、適材適所、全員参加で活動していただこうと。
立憲民主党・蓮舫参院議員:
私は自民党の人材がそんなに乏しいとは思っていない。他にも優秀な人がたくさんおられると思っている。この人事いったん白紙にしませんか。
高市首相:
一度任命したものを白紙にするつもりはない。優秀な人材がいっぱいいると自負をしております。
物価高対策を巡る議論では、電気・ガス料金の補助について高市首相が「ちょっと深掘りして、これまでよりも引き下げていく」と答弁しました。
また、クマ被害対策については「補正予算を活用して自治体が必要とする経費に対する支援を拡充する」との考えを示しました。
一方、小泉防衛相は原子力潜水艦導入の是非について問われ、「タブー視せずに議論することが必要」との考えを示しました。
小泉防衛相:
原子力についてもタブー視せずに議論をする必要があると申し上げているのは、やはり我々を取り巻く安全保障環境の変化に、あらゆる選択肢を排除せずに検討する必要性をお伝えをしたいからだ。
午後の質疑では国民民主党の榛葉幹事長が、高市首相と片山財務相について、ユーモアを交えてエールを送りました。
国民民主党・榛葉幹事長:
いま高市・片山のコンビは「サイキョウ」コンビと言われている。「サイキョウ」の「キョウ」は最も強いだけじゃなくて、もっとも恐れられているという最恐。ネット上でこう言われている。
高市首相:
いや残念です、恐ろしいの方の字だったんですね。ある世論調査の支持しない理由で「人柄が信頼できない」が1位になっていたので、私ってそんなに性格悪いんかなと夫に言っていたところだ。強い方の最強コンビで頑張ってまいります。
その後、導入の可能性が一部で取り沙汰されている自動車の走行距離に応じて課税する制度について質問した榛葉氏に対し、答弁に立った「サイキョウ・コンビ」の片山財務相は「車は走るためにあり、走行距離に課税するのはあんまりだ、という声は伺っている」と述べ、「いわゆる走行距離課税について、政府として具体的に検討はしていない」と否定的な考えを強調しました。