列島各地の市街地などに連日出没する“アーバンベア”。
その姿が12日、空港でも目撃されました。
午後1時過ぎ、いわて花巻空港の敷地内に子グマ1頭が出没。
滑走路が一時閉鎖され、この影響で2機の航空機が離陸できない状況になりました。
そして新潟・新発田市では、まさに“命がけ”のクマ駆除が行われました。
午前9時半ごろ、クマ出没の通報を受け見回り活動をしていたという80代の猟友会の男性。
すると、見回り中の農道で男性は体長1.5メートルほどのクマに襲われ、顔をけが。
しかし、男性はけがをしながらも手にしていた猟銃で襲ってきたクマを自ら駆除したのです。
猟友会の関係者:
クマは結構重かった。(けがをした人は)やられたもんだから、それに対して(撃ったと)。(クマとけがをした人)離れてるのかと思ったら、すぐ近くまで来ていた。「間に合わなかった」と言っていた。それで弾を詰めたりする余裕がなかったみたい。やられてけがして、それから反撃したということでしょう。
男性は病院に搬送されましたが、意識はあり命に別条はないということです。
視聴者の撮影映像には住宅の庭先や、そして物置の前をクマが悠々と歩く姿が記録されるなど、今も人々の生活を脅かし続ける列島各地のアーバンベア。
特に今、市民生活に深刻な影響が及んでいるのが人口195万人都市の札幌です。
うっすらと雪が積もり始めた路面にくっきりとついていたのは、幅11cmほどのクマの足跡。
ここは札幌市内でも高級住宅街として知られる山沿いの場所。
足跡をつけていたのは、北海道に生息するヒグマとみられます。
札幌市内では10月下旬ごろからクマ出没が相次ぎ、緊急銃猟も行われています。
今回、ヒグマが侵入したとみられる住宅の家族は「本当に怖いので早くなんとかしてほしい。普通の生活をしたい」と話しました。
さらに、この住宅街からも近い円山動物園では園内に連日、野生のクマが侵入。
敷地内の建物の窓枠にクマがしがみつく様子が捉えられた写真を見ると、屋内に侵入した跡なのか、金網が壊されている様子も分かります。
こうした事態を受け、市は9日から動物園を閉園し10日には箱わなも設置しました。
すると12日午前、敷地内で1頭が捕獲され駆除されたといいます。
こうした事態に市民は「(Q.駆除されて不安?それとも一安心?)また出ると思う。可能性あるよね」と話します。
動物園の周辺にある北海道最大の神社「北海道神宮」でも、夜間の境内の閉鎖措置が取られるなどクマへの備えは今後も続きそうです。