野菜だけではなく、「価格の優等生」も価格が高騰しています。
料理には欠かせない卵、このエッグショック、スーパーや洋菓子店などからは困惑の声が上がっています。
杉谷紡生記者:
ショックが起きているのはトマトだけではありません。
こちらの価格の優等生にも物価高の波が来ています。
鳥インフルエンザなどによる供給減少や年末に向けての需要の高まりによって、全国的に高騰が続く卵。
鳥取市のスーパーでは10個入りのMサイズが1パック312円、2Lサイズが1パック355円と2024年の同じ時期と比べ、40円から50円も値上げしています。
エスマート湖山店・西山連店長:
卵は価格の優等生と昔から言われていまけど、今はそうじゃなくなっている。
ずっと価格が上がり続けているので、今がピークだといいんですけど。
今後についても見通せない状況が続いています。
11月9日には、新潟県で今シーズン2例目の鳥インフルエンザが発生。
各地で感染が拡大すれば、さらなる値上がりは避けらないといいます。
買い物客:
「ちょっと高くなりましたよね。でもやっぱりお弁当に使いたいしね。いっつも買っちゃいます。」
「やっぱり300円台というのが今までは少なかったが、今はもう普通になったから慣れちゃって。毎日食べるので。」
食卓に欠かせない食材だけに家庭への影響も大きそうです。
このエッグショック、これから迎えるクリスマスシーズンにも暗い影を落としています。
松江クロード・佐川達也常務取締役:
どうしてもいろんなものが物価高になって、苦しいですけど1割ほど上げさせてもらったのが現状です。
松江市のこちらの洋菓子店では、11月からクリスマスケーキの予約受け付けを開始しましたが、定番の4商品すべてを1割程度値上げしました。
1番の要因はやはり、スポンジ生地に欠かせない卵の価格高騰で、仕入れ価格が2024年と比べ1割程度上がったといいます。
また、イチゴや小麦粉など、ほぼすべての原材料が高騰していて、ケーキの価格に反映せざるを得ませんでした。
松江クロード・佐川達也常務取締役:
近年なかった卵の値上がりですとか、クリスマスどうしても通常のイチゴよりは高く価格が上がってしまうもので。
こうした中、この店では…。
松江クロード・佐川達也常務取締役:
こちらが「ゆきおんなケーキ」です。中にも何も入っていなくて、上にも何も飾っていなくて、あとはお客様のほうでいろいろとご用意していただいて、楽しんでいただけるケーキになります。
クリスマスに合わせて新商品を開発。
現在放送中の松江が舞台の朝ドラにちなんだ「ゆきおんなケーキ」です。
使用する材料は生クリームとスポンジだけ。
値上がりした材料を極力省き、テーマ性で勝負します。
松江クロード・佐川達也常務取締役:
1年いろんなことがあったと思うんですけど、おいしいねと言って、笑って一年を締めくくれるようなクリスマスを迎えてもらえれば。
エッグショックをはじめとした物価高が「聖なる夜」にも直撃する中、創意工夫で乗り切ろうとしています。