住民が不満を抱く公共交通機関での外国人によるマナー違反…。
これまでも増えすぎる外国人観光客に頭を悩ませる飲食店などの現状を番組でも伝えてきましたが今回は、公共交通機関でのオーバーツーリズム対策を取材しました。
【辰已キャスター】
「多くの観光客の方が訪れる原爆ドーム前ですが、横断歩道を渡るとあまり見慣れないマークが設置されています。広島駅にはバスでも行けます。たしかにあそこにもピクトグラムのマークがありますね」
ひろしまゲートパーク前の「紙屋町」バス停を訪れた担当者…。
位置を調整しているのは「観光ピクトグラム」です。
【中国運輸局国際観光課・音谷智子 課長】
「(全国的には)オーバーツーリズムがかなり顕著なところもあるが、広島は原爆資料館がかなり混雑している問題があり、それは昨年度広島市が対応し混雑が緩和してきたところだが、そうした形で混雑を防いで、住民の方も観光客の方も気持ちよく過ごせる環境づくりが大事だと思っている」
去年1年間の外国人観光客数が251万3000人と、前の年に比べておよそ103万人増え、統計開始以来過去最多となった広島市。
市内のあちらこちらに外国人観光客の姿が目立つようになった一方で、飲食店では増えすぎる観光客に頭を悩ませる様子もありました。
そうした中で中国運輸局はオーバーツーリズムが深刻化する前に観光客への禁止事項や推奨行動をわかりやすく示す「観光ピクトグラム」を活用し今月からさらなる対策強化に乗り出しました。
バス事業者などと連携してまず取り組むのが、平和公園周辺のバス停などで割り込み禁止を呼び掛けるピクトグラムや案内標識などを設置。
【辰已キャスター】
「平和大通り沿いにはまた別のマークがあり、足元の足跡マークをたどると青い線に繋がってバス停につながる。これが並ぶ際の目印になっているということなんです」
まさに”秩序と安全”を保つための青い「徒列ライン」。
【辰已キャスター】
「あ、いま男性の方が指をさしていましたね。青い線に沿ってと仲間の方におっしゃっています」
また、このほかにも…。
【辰已キャスター】
「今回設置されたピクトグラムと同じように、このようなピクトグラムを使ったポスターも今後掲示していくそうです。線路内立入禁止、ながらスマホ禁止そして踏切の手前では左右を見る。丁寧に分かりやすいようなポスターになっています」
住民の理解を得ながらいかに持続可能な観光地域を形づくっていくか…。
全国的にも喫緊の課題となる中、今回の取り組みの効果がどのように現れるか、注目されます。