フィリピンに大きな被害をもたらし、現在は台湾に接近している台風26号。
13日、沖縄の先島諸島に最も接近し、14日にかけて警報級の大雨となる恐れがあります。

11月4日、台風25号が直撃し、230人以上が死亡するなど大きな被害を受けたフィリピン。

その爪痕が残る中で9日、台風26号が非常に強い勢力で上陸しました。
フィリピンではこれまでに27人が死亡、一時100万人以上が避難する事態となりました。

フィリピンに続き、台風26号は12日、台湾の東を通過する見通しで、沿岸地域の漁師らは11日、船の係留作業などに追われていました。

台湾東部の花蓮県では11日、台風接近に伴って強い雨が降り、川が氾濫。
濁流が町を流れる様子が確認されています。

パトカーも泥にはまって動けなくなり、警察官が泥に足を取られながら脱出する様子も見られました。

台湾では11日、北東部の宜蘭県でも豪雨が降り、洪水が発生。
あふれた水は建物1階部分の半分以上の高さにまで達し、救助隊はゴムボートを使って住民の救助活動にあたりました。

家の中まで浸水した住宅の映像では、住人は腰まで水に浸かっていました。

さらに、浸水で電気設備がショートしたとみられ、爆発音とともに辺り一帯が停電しました。

台湾では、これまでに宜蘭県などで51人が負傷。
現地メディアによると、宜蘭県の住宅の被害は1000軒以上に上るということです。

台風26号は、13日には沖縄の先島諸島に最も近づく予想。
その後、温帯低気圧に変わって沖縄本島地方に接近する見込みです。

沖縄では台風周辺の湿った空気と、沖縄付近に停滞する前線の影響で、大気が非常に不安定な状態が続いています。

そのためか、11日は竹富町の小浜島で漏斗雲のようなものが確認されました。

沖縄本島地方では12日、多いところで1時間に40mmの激しい雨が降る見込みで、14日にかけて警報級の大雨となる恐れがあります。

土砂災害や低い土地の浸水に警戒するとともに、河川の増水などに注意が必要です。