フィリピンを拠点とする犯罪グループ「JPドラゴン」のメンバーがニセ電話詐欺などに関わった疑いで12日、再逮捕されました。
拠点から押収された約20万人分の住所録などが公開され、メンバーの生活実態の一端が明らかになりました。
◆記者リポート
「ピンクハウスと呼ばれるフィリピンの拠点から地名ごとに分けられたファイルが押収されました。その中には20万人分の個人情報が保管されていました」
詐欺などの疑いで再逮捕されたのは「JPドラゴン」のメンバーでいずれも住居不定・無職の三本竹朗容疑者(28)、松本直人容疑者(35)、石川光里容疑者(45)、森廣将人容疑者(38)、山根麟太郎容疑者(27)、天野翼容疑者(31)の6人です。
県警組織犯罪対策課によりますと、再逮捕の容疑は実行役と共謀して2022年12月、岐阜市の当時88歳の女性宅に警察官になりすまして電話をかけ「指紋を調べるために現金を預かる必要がある」などとウソを言って現金150万円をだまし取ったなどの疑いです。
警察は「JPドラゴン」による犯行で全国で少なくとも約9億円の被害を確認していて、「ピンクハウス」と呼ばれるフィリピンの拠点から約20万人分の住所録を押収しました。
警察によりますとピンクハウスは2階建ての一軒家で、主に2階の個室で「かけ子」がウソの電話をかけ、1階の大広間では自炊の食事などをしていました。
また、見張りや拘束はなく出入りは自由で、主に午前8時ごろから午後6時ごろまでが“業務時間”となっていたということです。
6人は5月にフィリピン当局に身柄を拘束され、9月に福岡県警が逮捕して身柄を移送していました。