農水省は11月11日、アルゼンチン産を混ぜて製造したイカの加工品に、国産イカのみを使用しているかのような表示をして販売していたとして、新潟県三条市の水産加工食品の卸売業者に対し是正を指示したと発表しました。
不適正表示について行政指導を受けたのは、三条市下保内の飛鳥フーズです。
少なくとも4月21日から7月11日までの間、アルゼンチン産アルゼンチンマツイカと国産スルメイカを混ぜた、イカの塩辛などの加工品について「イカ(国産)」と、国産イカのみを使用しているかのような表示をして販売していました。
商品は子会社である山形県酒田市の山形飛鳥が製造し、飛鳥フーズも不適正な表示を知りながら、計7768個の加工品を卸売業者など32社に販売したということです。
農水省によりますと、製造元の山形飛鳥は、以前にも加工品に不適正な表示があり、4月に山形県が立ち入り調査を実施。その際に山形飛鳥から飛鳥フーズへ「商品に不適正な表示がある」と連絡がありました。
しかし、その後も飛鳥フーズは不適正な表示のまま販売を継続。その後6月27日の飛鳥フーズへの国の立ち入り検査で、今回の事案が発覚しました。
飛鳥フーズは「ただちに表示を是正することは物理的に困難で、そのまま販売を継続してしまった」と説明しているということです。