東京・新橋とお台場など、臨海エリアを結ぶ「新交通ゆりかもめ」が1日、開業30年を迎えました。
テレビ初取材の映像も交えた知られざる姿とは。
阪神・淡路大震災と地下鉄サリン事件が相次いで起き、街ではルーズソックスが大流行した1995年の11月1日水曜日にゆりかもめが開業。
開業から7年間は、現在の汐留駅は通過駅に。
旧新橋駅などの遺跡が出土するなど、周辺の開発が遅れたためです。
当初は空き地だらけだった臨海エリアでしたが、その後の発展に伴って現在の利用客は1日平均で12万5000人に。
開業当初の4.5倍以上です。
当初は10分に1本のペースだったダイヤも、今では5分に1本。
朝のラッシュ時は3.5分に1本となっています。
30年の歴史で初めて許可された、夜の保守作業取材。
黄色い車両は3台あるうちの最も古い車両で、開業以来30年間、点検のために走行してきました。
保守点検では、走行路の状態を音で確認する打音検査、ひびや剥離の補修作業などを行います。
そして、大事な作業が落下物や飛来物の回収です。
最も多いのはペットボトル。
取材を行った日も、ペットボトルや空き缶の他、マスクやロープ、木片などが回収されました。
株式会社ゆりかもめ技術部施設課 施設担当区長・陶山雄一郎さん:
音やひび割れを気にしてやっている。特に清潔にすることを心がけている。
ゆりかもめといえばレインボーブリッジ。
最も高い所で、海面からの高さは約64メートル。
経験を積んでいても怖いと感じるときがあるといいます。
そして10月、普段立ち入ることのできない車両基地が、開業30年を記念して10年ぶりに公開されました。
参加者たちは車両に乗って車掌になりきったり、保守車両への乗車なども体験。
株式会社ゆりかもめ総務部 連携企画課長・南部聡さん:
これからの30年、ゆりかもめを移動手段だけではなく、ゆりかもめに目的として乗ってきてほしい。
成長を続けてきたゆりかもめは、これからも走り続けます。