水俣市のリサイクル業者『吉永商会』が、芦北町で汚泥が入った袋を山積みにしている問題をめぐり、水俣市の市民団体が県警に告発状を提出しました。
告発状などによりますと、『吉永商会』は熊本市の下水処理施設から引き取った汚泥を、本来ならばたい肥にするところを、適正な処理を施さずに汚泥のまま袋に詰め、芦北町の山林などで管理。市民団体は汚泥にしみ込んだ雨水が水俣湾や水俣川に流出しているとして、廃棄物処理法違反や水質汚濁防止法違反の疑いがあると主張しています。
【新生みなまた 谷口 明弘 代表】
「(水俣で)環境汚染については誰もが二度と起きてほしくないという思いで過ごしている。見過ごせない、絶対許せないという思いで(告発に)至った」
また、31日は汚泥が管理されている現地確認や、『吉永商会』への適正な行政処分を求める木村知事あての要望書を県の担当者に手渡しました。
一連の問題をめぐっては、これまで県は袋の中身が「廃棄物ではなく、たい肥」だとして「違法性はない」としていましたが、31日は「廃棄物の可能性も含め検査する」と態度を改めました。
TKUの取材に対し『吉永商会』は、「担当者が不在のためコメントできない」としています。