タイで空前のタピオカブーム
日本で現在、大ブームとなっているタピオカミルクティー。もちもちした食感が特徴のタピオカドリンクは、「タピ活」という言葉ができるほどの人気ぶりだ。この台湾発祥のタピオカティーは日本だけでなく東南アジア各国、特にタイで空前の大ブームを巻き起こしてきた。首都バンコクの町を少し歩くと、路面店からショッピングモール内といたる所でタピオカミルクティー店を見つけることができる。有名店では今でも客の行列が絶えないほどの人気ぶりだ。
このタイで今月上旬、地元NGOがタピオカティーに関する調査結果を発表した。タイのNGO「消費者のための財団」の調査によると、タイで販売されているタピオカミルクティーの大半に、世界保健機関(WHO)が推奨する1日の摂取量を超える砂糖が含まれていることが判明したという。
1杯で「1日の推奨量」をオーバー
「消費者のための財団」は今回、タイ国内で展開している25のチェーン店で標準タイプとして売られているタピオカミルクティーを独自に調査した。その結果、23のチェーン店のドリンク部分とタピオカにWHOが指針としている1日の推奨量を超える砂糖が含まれていることが判明したという。
WHOは肥満や虫歯を予防するために、砂糖摂取量を一日あたり25グラム程度とするのが望ましいとしている。この25グラムを下回ったのは25のチェーン店のうち、わずか2店のみ。最も少なかった店で1杯につき砂糖16グラムが含まれ、最も砂糖が多かった店では1杯につき砂糖74グラムとWHO推奨量の約3倍に当たる量が検出された。
財団が発表した調査結果はコチラだ。
NGOが注意喚起
タイでは砂糖が含まれる料理が多く、「消費者のための財団」の担当者は、タピオカミルクティーを飲んで食事をすると、摂取する糖分の推奨量を大きく超えて、糖尿病や高血圧などの病気に繋がりかねないと警告している。これは日本での調査ではない。ただ、タイで販売されているタピオカミルクティーには多くの砂糖が含まれているという今回のような調査結果を知っておくことは、自身の健康管理のためにも必要であろう。