ピンク色に光る秋田市のポートタワーセリオン。

 この色が示すのは、乳がんの早期発見の大切さを呼びかける活動の世界共通のシンボルマーク「ピンクリボン」を表したもので、10月はその活動が強化される。

 秋田市・いなば御所野乳腺クリニックの稲葉亨医師は「大腸がんに並んで乳がんの患者は最近増加している。女性の9人に1人がかかっている」と話す。

 県によると、2017年の県内の乳がんの罹患者の数は815人で女性のがんについては大腸がんに次いで多くなっている。

 30代など若い世代にも増えている乳がんについて稲葉医師は「乳がんには性格のいいものから悪いものまであるがやはり早期発見・早期治療というのは基本的な治療方針なので検診は大事と考えている」と話している。

 しかし、2020年は検診の受診が少なくなっている。

 その理由について、秋田県総合保健事業団検診事業部の船木修部長は「年間に1万6000人くらいの乳がん検診を実施しているが、ことしは新型コロナの影響で4月~5月に検診が中止・延期となって受診者数が減っている」と話していて、7月までに乳がん検診を受診した人は、2019年の同じ時期の4割に届かず、現在検診を再開した自治体などがあるものの、受診の動きは鈍いという。

 こうした事態を稲葉医師も深刻に受け止めていて「受診が遅れると治療の開始も遅れてしまう。その間に進行してしまうケースがある。市町村の検診の受診対象の年齢に該当している人は今だからこそ受けるという意識を持ってほしい」と話す。

 また、がん検診を受けるだけではなく、自分自身で触って確かめる自己検診も重要だとしていて、指の腹を使ってしこりや痛みがないか月1回のペースでチェックすることが早期発見の一歩につながるかもしれない。