雪化粧をした富士山。

今年は新型コロナウイルスの影響で、全ての登山道が閉鎖される夏山シーズンとなりました。

登山客がいない初めての夏を過ごした山小屋は、来年を見据えて動き出しています。

杉本真弓カメラマン 「けさの冷え込みで、富士山はその山肌にうっすらと雪化粧しています。美しい秋の装いです」

9月21日山頂に雪が積もり、少しずつ秋へとその装いをかえつつある富士山。

今年の夏は特別な夏山シーズンでした。

仲田悠介記者 「史上初めて登山道が通行止めとなった富士山。懸念された事故もなく、夏山シーズンが終わりました」

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、3密になりやすい登山道や山小屋のすべてが史上初めて閉鎖。

山梨側は5合目まで通行可能でしたが、静岡側は5合目までつながる県道も通行止めとなりました。

県は来年に向けた登山道の整備を兼ねて定期的にパトロールを行っていて、登山者は見られたものの、遭難事故は起きなかったということです。

9月25日、静岡県のパトロールに同行する形で須走口5合目を訪れると、山小屋では来年に向けての準備が行われていました。

東富士山荘・米山千晴さん 「外部を変えるわけにはいかないんですけど、中をソーシャルディスタンスにするにはある程度手を入れなきゃならないもんで。今までぎゅうぎゅうでやってたから、広くするにはどうしたらいいかということで、そういう考え方でやっている」

須走口5合目の東富士山荘では、これまでのレイアウトを変更し、登山客同士の間隔を空けられるようにしたほか、手作りのパーテーションも準備を進めています。

さらに、今年は登山客が富士山からの景色を見られないことから、毎日SNSに、ご来光の映像などを掲載しています。

登山愛好家との距離が縮まりました。

東富士山荘・米山千晴さん 「日本全国から、いろんな方々から「行ってみたい」「来年は行くよ」そういうお言葉をいただいています、やはり今やるべきことは、そこなのかな」

また、例年、富士登山のガイドツアーをおこなっていましたが、今年はすべて中止となったため、9月から富士山の麓で小中学生向けの富士山ガイドを始めました。

この夏は例年に比べ売り上げが8割以上落ち込みましたが、来年に向けて前を向いています。

東富士山荘・米山千晴さん 「来年以降どうしようかということを、いち早く考えて。やはり私どもだけではできない、県・町行政の方々とも相談しながら、一刻も早く方法をとっていかなきゃいけないのかなと」

山小屋を支援する動きも広がっています。

御殿場市と小山町は山小屋1軒につき30万円を、富士宮市は80万円を新型コロナウイルスへの対策に役立ててもらうために支給することを決めました。

富士宮市観光課・風岡達也課長 「(山小屋は)公益的機能が高い施設なので、富士宮市としては、今後のコロナ対策を含めて維持管理にあたっての支援を行う」

静岡側だけでも8万人以上が訪れる世界遺産・富士山。

来年の開山を信じ、再び登山者を迎え入れる準備が進められています。