39歳で若年性認知症と診断された男性が、22日、長崎市で講演しました。
「認知症になっても安心して暮らせる社会が大切だ」と訴えました。
丹野智文さん
「病名で人を見るのではなく、その人に起きている症状だけを見てほしい」
仙台に住む丹野智文さん、51歳。
12年前、39歳の時に「若年性アルツハイマー型認知症」と診断されました。
自動車販売会社で営業をしていた時でした。
自分の顧客だけでなく、同僚の顔や名前も分からなくなったそうです。
丹野 智文 さん
「もう人生終わったなと思った」
「不安と恐怖から一人になると勝手に涙が出た時期もあった」
丹野さんは、仕事を続けながら認知症への理解を深めてもらおうと、全国で講演活動をしています。
求めているのは、認知症患者が普通に暮らしを続けられる社会です。
丹野 智文 さん
「ここにいる皆一人ひとりが自分自身が安心して認知症になれる町を作らないといけない」
福祉関係者
「認知症当事者の方が思っていることと(福祉関係者の)ギャップが結構大きいんだと気づきになった」
「実際の業務に活かせたら」
65歳未満で発症する若年性認知症は、県内に218人いると推定されています。
講演を聞いた人は、認知症への理解を深めているようでした。