被爆の実相を後世に伝える取り組みのひとつです。

長崎市は、原爆で被害を受けた被爆樹木の状態を把握する2025年度の調査を始めました。

爆心地から約800mに位置する長崎市の山王神社です。

境内にある高さ20mを超える大クスは80年前の原爆の熱線や爆風を耐え抜き復興や平和のシンボルとして親しまれています。

被爆樹木の保存整備の一環として、市は2017年度から樹木の状態を把握するパトロールを続けています。

市から委託された樹木医が木槌で幹を叩いて中が空洞になっていないか、目で見て枝葉に問題がないかなどを確認します。

県樹木医会 久保田 健一さん
「全体としてはとてもいい状態で樹勢を維持している」

クスノキの葉の汁を吸う外来種のカメムシによる被害も一部でみられました。

樹木医は「経過を見たい」としています。

県樹木医会 久保田 健一さん
「寿命はいつか来る訳だけが出来る限り寿命を全うできるようお手伝いができれば」

山王神社 舩本勝之助 宮司
「話さない語り部なので、1日でも2日でも長生きしてもらいたい」

市は7月29日までに47本の被爆樹木を調べ、8月末までに結果をまとめたいとしています。

テレビ長崎
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